チーム第2班班長山田2
「まず1人ねぇ。もっといろいろな魔法を使うって聞いてたけど、出す暇がなかったのかしら」
ミッキュがいないハンデが大きい。ほのかは自分の魔法しか使えない。
「…ほのかを、返せ」
「あなたもあなたで、攻撃がぬるいねぇ。」
奴の言うことは正しい。なんとか生け捕りにして、情報を吐かせたい。だが。
「四の五の言ってる、場合じゃないか。魔装、」
部屋中に冷気が満ちる。
「本気になるのが、遅いねぇ。わたしたちを舐めすぎ。猿渡!」
「へい!」
彼は、ガコンと手元の機械を操作する。すると、彼のリュックから、黒い煙が吹き出す
「が?!」
魔装が強制的に解除された。いや、発動はしてるが、弱い。氷の生き物たちが、手のひらサイズになっている。
「この部屋わたしたちの仲間が使ってたんだ。あんたらの魔心臓は魔力を生み出す臓器。随分苦労したが、そいつを乱すガスを開発した。魔力の無いやつらには無害なガスさ。大きな魔法には大量の魔力を使う。そして、安定しない魔力は、術師に返ってくる。」
魔装失敗による魔力消費の反動で身体が動かない。
「へ、変身中は攻撃しないのが、セオリーだろうが」
「あんたにゃ。悪いが、テレビの魔法少女は見てなくてねぇ。そんなセオリーはしらないさぁ。魔心臓は電気に弱い。あんたも回収させてもらうよぉ」
手のスタンガンに電流をほとばさせ、歩いてくる。
「魂加速・記憶・転転転」
さきの身体が目の前で消える。
「なっ、消え」
ゆっくり振り返る。ほのかが倒れながらも杖をだしていた。魂を削って魔力を抽出したわざ、激しく咳き込む。
「なんか、やったのか。魔法少女」
「へ、巨乳のお姉さん。ちょっとは、見直した。わたしの事。」
「まぁ、及第点、かしらねぇ。でも、自己犠牲は褒められるものじゃないわぁ」
「大丈夫。…私も、助かるから!!」
ほのかは力を振り絞って、瓶を放る。山田は身を避ける。流石だ。反射神経が半端じゃない。
「姐さん、ありゃ!魔法瓶だ!!早く撃ち落とせ!魔力なしで発動する!!ひぃぃ」
チンピラの魔法使いが叫ぶ。この局面で、自爆するか?いや、しないはずだ。目くらましか、煙幕か。いずれにしても、割れなければ!
「…。撃つんじゃないよ!!」
叫んだが、遅い。部下の男が、発砲。瓶にあたる。
「散々魔法にしてやられてきたんだ。なにかされる前に!」
ほのかはニヤリと笑う。中にこめられた魔法が炸裂する。さきほどまで、さきがいた場所に移動する。
「…魔法瓶。記憶…繰返繰返。」
さきの反応と同じ魔法の気配。この魔法は、その場で使われた魔法を再度使用することができる。乱戦だと何が発動するか分からないため使い勝手が悪いが、この状況なら。
「指輪を投げな!!」
逃がすわけにはいかない。ガスの効果はさきほどの魔法瓶の爆発で薄れてしまったようだ。
「…ばいばい、…またね」
眩い光とともに指輪は、誰もいない地面に転がった。
「……す、すみません。班長」
「……ふん。行動で示しなぁ。我々も油断してたわぁ。」
「便利な魔法ねぇ。この魔法使える?あと、追える?」
「へい。すこし時間はかかりますが、どちらも可能でさぁ」
「ふふふ…逃がさないわよぉ」
鬼包丁をくるくると回す。
「気が変わったわ。わたしも、その魔法を使えるようになる薬。追加でもらえるかしらぁ?」




