73ページ 生贄の祭壇。
今回は意識を失ってしまった。
他の皆も同じだったから召喚の術式がそうなってたのかもしれない。
いつもの勇者召喚ではないらしいのはすぐに気づいた。
手も足も縛られていたから。
猿ぐつわまでされてるってひどすぎだ!
どうも全員同じ扱いなようだ。
しっかしなんでこんなことになってるんだ?!
どうやら岩のテラスのような場所にいるようだ。
周りには点々とかがり火が立っている。
歳の分からないローブのヤツが一人、かがり火の間から出て来た。
「すまんな。君たちにはこれから生贄になってもらう。
魔力の高い者でないと生贄として役に立たないんだ。
ココにはもう魔力の高い者は居なくなってしまった。
皆生贄にしてしまったからな」
「私も君たちの次には生贄になるつもりだ。
予言によればそれでもう生贄は必要なくなるはずだから」
見回せば岩棚の端に小さ目に感じるほどの祭壇があった。
でも、そこから感じられるのは禍々(まがまが)しいものでしかない。
逃げなければ……でもみんなを置いていけない。
転がってイケメンに触れて無詠唱で転移させる。
ゲンコツ女子も飛ばす。
チャラ男が一番遠かったのでモタモタしてる間に祭壇が吹き飛んだ。
そこから出てきたのは魂の塊とでもいうべき代物だった。
恨み・怒り・嘆き・悲しみ……マイナスな感情にとらわれてそこから
動けないでいる魂……一人でなく何十人単位の塊。
生贄にされた人達だったのかもしれない。
召喚主はあっという間に飲み込まれてしまった。
結局どんな顔だったのかも分からなかった。
オレ達の後でと言ってたのにオレ達より先に生贄になった。
これでオレたちが生贄になればもう生贄は必要ないらしいが
生贄になってやる義理なんかない!
チャラ男を回収して逃げてやる!
手足の拘束と猿ぐつわを火属性の魔法で焼き切り回復魔法もそこそこに
電撃魔法をぶちこんだ。
半分は吹き飛んだが……残りが……
チャラ男に憑りついてしまったんだ!
そういえばアンデッドとか悪霊ってまだ出してませんでした。
んー、やっぱりキライというか苦手なんですよね。
でもウチのガキどもは好きなようで真夜中にホラーな
作品を見てたりします。
だからぁ……照明はちゃんとつけて見てくれぇ。
不気味すぎるからぁー。
昔は平気だったんですけどね。
最近ダメなんですよ。
捕食される系の洋ものはともかく
ジワジワと迫ってくる感じの和風なヤツ。
アレがアキマヘン。
なのにガキどもはそういうのにハマってます。
困ったもんです。




