74ページ 悪霊。
吹き飛んだはずの半分もチャラ男に向かって集まっていった。
怒鳴るようにチャラ男に呼びかけるが返事は無い。
アイテムポーチから片手剣を取り出すと切りかかって来た。
オレも刃引きの魔剣を出して応戦はするものの攻撃できない。
コレはチャラ男だ。
つばぜり合いになった時、「殺……せ!」とチャラ男の声がした。
「オレを……殺せばコイ……ツラも多分、浄……化でき……る」
「光……属……性の魔……力をソ……レに……込め……てオ……レを、殺……せ!」
光属性はさっきから魔剣に込めている。
悪霊(?)にダメージも入ってるとは思うがチャラ男の能力を使って
回復しているようだ。
……分かってた。
どうすればいいのかなんて分かってた!
でもコイツはチャラ男なんだ。
チャラ男なんだよ!
このままあの悪霊に憑りつかれたままにはできない。
放って置いて逃げ出すわけにもいかない。
惑うオレにチャラ男が攻撃を強めてくる。
「い……そげ! で……ないと、コ……イツラを……これ以上、抑えて……
置けな……い」
チャラ男! チャラ男! チャラ男! チャラ男! チャラ男……
……〔撃・三度目の正直〕が発動していた。
悪霊は霧のように消えていた。
チャラ男はちょっぴり笑って「サン……キュ!」と言った。
それだけだった。
オレは回復魔法をかけた。
かけ続けた。
魔力切れ寸前までいって体力も魔力に変換してかけ続けた。
飛ばしたイケメン神官とゲンコツ女子が戻って来て
「もう……」と言ったが無視した。
かけ続けた。
チャラ男! チャラ男! チャラ男! チャラ男! チャラ男……
気が付いたら暗い空の下に立っていた。
足元には白い花が見渡す限り咲いている。
向こうにゆっくり歩いて行くチャラ男の背中がみえた。
追いついてこんなところにいないで帰ろうと叫んだ。
「向こうにかあさんがいるんだよ」
気が付けが足元の先に小川がある。
向こうにきれいな女性が立っていた。
だめだ! ココは!
ココはあの…………
あー、臨死体験はいろいろありますがコレは典型ということで。
チャラ男くんその川を渡るとホントに死んじゃうよ。
定型どおりならね。
さて帰って来られますかねえ。
このままでも転生はできるんでしょうけどね。




