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バル  作者: 隣の猫
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リマッチ




崩れ落ちる石壁。


砕けた岩の奥。


淡く輝く光が姿を現した。


「……。」


残された光。


地下深くに隠されていた光が、静かに揺れている。


だが。


それを見る時間はなかった。


ひらり。


白い羽が舞う。


一枚。


また一枚。


羽は刃となり。


一直線にベスへ迫る。


「っ!」


光の槍を受けた衝撃で。


身体が動かない。


剣を上げる。


間に合わない。


白い刃が目前まで迫った。


その瞬間。


ガギィィン!!


灰色の剣が割って入る。


火花が散る。


白い刃が弾かれた。


「……団長!」


ベスが顔を上げる。


ガルドは灰色の剣を静かに構えたまま、小さく息を吐く。


「悪い。」


「少し遅れた。」


その声と同時に。


ボルグが大楯を構え、前へ出る。


レオンは大剣を肩へ担ぐ。


「ようやく追いついたぜ。」


アイラは静かに矢を番える。


エインも大弓を構えた。


リシアは一歩前へ出る。


その足元から。


小さな氷の花が、ふわりと舞う。


一輪。


また一輪。


淡く輝く花弁が、静かに彼女の周囲を巡った。


ノアは灰猫を抱いたまま、小さく息を呑む。


「ベス……。」


灰猫は白い翼を見つめ、小さく頷く。


「間に合ったようじゃの。」


神の先兵は微動だにしない。


白い瞳だけが。
















静かに灰色の剣を見据えていた。

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