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バル  作者: 隣の猫
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271/417

ルニス



蒼白い光が、


静かな草原を満たしていた。



フェンリルは、


ただベスを見つめている。


長い沈黙。


そして。


ゆっくりと視線をノアへ向けた。




ノアは静かに頷く。


蒼白い髪が風に揺れる。


その瞬間。


光が広がった。




フェンリルの身体から溢れる光。


ノアを包む光。


そして。


ベスへ向かう光。


三つが重なる。




「……。」


ベスは何も言わない。


ただ。


差し出された力を受け入れる。




蒼白い光が、


左腕のガントレットへ集まる。


白銀の装甲。


蒼白い紋様。


一つ。


また一つ。


新たな光が刻まれていく。




そして。


その光は、


腰の剣へ流れた。




継承者の剣。


静かに震える。




刀身へ、


蒼白い線が走る。


新しい紋様。


新しい力。




それは、


過去の力ではなかった。




今ここで。


ベスとフェンリルが生み出した証。




刀身の中央。


蒼白い光が集まる。


ゆっくりと形を成す。



獣の牙。


鋭く。


静かに。


フェンリルの存在を示すように。




ベスが剣を握る。


瞬間。


左腕のガントレットと剣が共鳴した。


ドクン。


一度。


大きく鼓動する。




フェンリルの瞳が静かに細まる。




「行け。」


短い声。




世界が白く弾けた。




地下神殿。


時間が戻る。



迫る黄金の翼。


広がる黒い霧。


崩れ落ちる石柱。




その中心に、


ベスは立っていた。




蒼白い光。


増えた紋様。


そして。


新たに生まれ変わった剣。




ベスは静かに構える。




「……。」




黄金の鷹が咆哮する。


黒い霧が迫る。




その瞬間。


ベスの剣が、





















蒼白く輝いた。

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