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日本の教育の悲劇 宗教指導者向け教育がないこと

狸が東国の山奥にでっかい私塾こと「とある教育ユートピア」を開こうと思ったひとつのきっかけは、佐藤優のキリスト教神学の本を読んで、ハッキリと日本には宗教指導者向けの教育が存在しない事がわかった事がきっかけでした。


日本はキリスト教を導入せずに西洋化した稀有な国です。でも、日本には宗教指導者向けの教育が根本的に欠如してるからこそ、宗教の知恵に根差した根本的な社会問題の解決などができないと。30年前に比べると、科学技術の発展よりも宗教に根ざす価値観が日本人の知らぬ所で重要性を増してるわけですが。


日本の高学歴層の厄介な事は、自分は一般向け宗教教育をどっぷり受けておきながら、「特定の宗教を信じてない」とか言うのですよね。「育ちの良い」にしても、紛れもなくキリスト教教育そのものなのに、宗教色を脱色するというねじれが起きる。


ユダヤ教やイスラームで豚が禁じられてる理由を「宗教じゃない」と言う不可解さがあちこちにあるから厄介なんです。


こうなったのも、啓蒙主義や科学全盛時代の19世紀半ばに、日本に「お雇い外国人」としてやって来た人達が、特に西欧キリスト教世界の中でも極めて宗教が嫌いな人達の比率が特に高かったようです。


日本のアカデミズムの世界は、その時代の文化的DNAを現代にまで引き継いでますので、科学技術でキャッチアップと言った、蘭学の時代から続く価値観は抜きがたくあるわけです。


なので、無意識下において、日本のアカデミズムの世界は19世紀半ばの啓蒙主義、科学主義の時代のイデオロギー的な世界観にバインドされてしまってるわけです。その価値観が世界の趨勢を見てると金属疲労を引き起こしてるかに見える。


それでも日本の高学歴層の宗教に対する見方が現代の世界向けにアップデートされてないわけです。こういう世界観が日本のアカデミズムの中枢を占めるイデオロギーならば、これからの世界を見据えた「大アジア主義」的な知の世界観のロードマップなぞ描きようがないわけですよ。


既存の大学にはこういった改革するには壁となる二重、三重の課題がありまして、下手にそこをいじると日本の近代教育のアイデンティティそのものが空中分解しかねない危険がある。


前の記事で書いたように、付け焼き刃的なものが通用しなくなってる時代になっているわけです。そこには、西洋文明そのものの危機が横たわってるわけです。


その西洋文明の危機に挑戦するのが狸がこの私塾を開いた理由なわけですからね。


西洋文明の危機に挑戦するには、西洋文明の意義を非西洋世界で再解釈する必要があるわけです。


西洋文明は、自分たちの文明を輸出する際に、受け入れ側の現地の人達のやり方を尊重せずに、自分たちのやり方にこだわりました。もし、西洋文明がそのようなやり方で拡張してれば、危機も分散していたかも知れませんが、全世界同じやり方での画一化にこだわったがために、全世界で同じ危機に見舞われてる。


だからこそ、西洋文明の再解釈をこれからするのです。もし、西洋文明そのものがリセットボタンを押す「文明の破壊」を実行しなければ。


それが狸の私塾こそ、「とある教育ユートピア」の目的なのですね。


西洋が第一次大戦に直面する前のイケイケドンドンな世界観を受け継ぐ日本のアカデミズムにそのような事を実行する世界観はそもそもありません。だからこそ、ゼロスタートでいち私塾がする必要があるのです。

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