第二話:不良卒業計画
すいません。第一話を第二話にしちゃいました。すいません。
「なあ黒崎、最近女子に嘘ばっか付いてるじゃん」
稲垣が隣のクラスに行って、屋良と大塚に話をした。
「そんなん女子にモテてぇからだろ」
屋良がほぼ確定的な答えを出した。
その答えに大塚と稲垣も頷いた。
「でもなぁ、女子にモテてぇからって嘘付くのはどうかと思うぜ」
大塚がまともな答えを出したから屋良はちょっと唖然としていた。
「まあなぁ、後々嫌われるしなぁ」
「なぁ」
大塚が話していると、教室のドアが開いて、先生がピラピラ紙をなびかせた。
「大塚ぁ、追試だぞー」
「しまった!!」
「また大塚追試かよぅ」
黒崎が3人が今まで見たことがないバイクを乗りながら言った。
「黒崎…なんだい、このバイクは」
「買ってもらったんだよぅい」
黒崎がブォブォとバイクをふかした。
「ホストでもやってるのか?」
屋良が稲垣に耳打ちをした。
「当たりだよなぁ」
稲垣がぼそっと言った。
何か黒崎の顔が怒りに満ち溢れた顔をしていて屋良は内心びびった。
「ホストじゃねぇよお」
「聞こえたのかよ…」
稲垣が黒崎をじぃっと見た。
「これを日本語で地獄耳って言うんだよ」
黒崎は微笑みながら言ってバイクをふかした。
「なぁ」
「なんだいなんだい黒崎くーん、どんどん言いたまえよ。グチ、不満とかよお、ははは、これじゃあ遅く起きた朝はになっちゃうよな。ははは、あ、貴理子結婚したの知ってる?知るわけ無いよな。だって俺しか知らないもん」
こいつ、酔ってるな…。3人はそう思った。
「今は言わない方がいい」
大沢が優しく肩を叩きながら言った。
「はぁ…」
稲垣は歩きながら考えていた。
本当に、不良を卒業出来るのかと。
稲垣がそんな風に思ったのは警察に厳重注意を受けた後、こんな事があった。
もちろん警察には親が来ていた。稲垣の場合、父親が来ていた。
車に乗った後、父親は『情けない…』と呟いていた事に稲垣はちょびっと(!?)反省していた。
家に着くと、稲垣の母親が涙ぐみながら稲垣の所に来たのにもちょっと(!?)反省した。
居間に来て、稲垣は俯いていた。
そんな稲垣を見た父親は正座をしたと思ったら土下座をしてきた。
「ど、どうしたんだよ。親父が急に…」
稲垣は驚きながら言った。
「あんな奴らとツルんでもいい。バイクを乗り回してもいい。だが、人に迷惑かける事はやめてくれ。頼む」
そんな父親を見て、稲垣は落胆した。
ついに俺も…親父を土下座させちまったなぁと…。
現不良高校生が言うのも何だが、両親のみじめな顔を見るのなら、不良を卒業する方がマシだ。稲垣は決心した。不良を辞める事を。
でもそれにはどうすればいいのか…。稲垣は考えた末、二つのパターンを考えた。
不良卒業計画。その1。
黒崎だけを呼ぶ。
黒崎
「なんだよ、話って…」
稲垣
「実は俺…不良を卒業したいんだ…」
黒崎
「どうして?(怪しい笑顔)」
稲垣
「実は…かくかくじかじか…なんだ」
黒崎
「ほーう…」
稲垣
「いいのか?」
黒崎
「んなわけねーだろこのバカチンがぁ(殴る)」
稲垣
「ぐふぁあ」
と、あっさい素直に殴られる。
不良卒業計画。その2。
集会の時間を確認する。
もちろん、バックレる。
黒崎
「よし集まったか…。稲垣はどこだ?」
誰か
「さあ…」
突然のメール。
誰か
「稲垣からだ…」
誰か
「はぁ!?旅に出るだと!?」
黒崎
「マジかよ…返信しようぜ!!」
四人、メールをする。
もちろん返さない(にっこり)。
誰か
「帰ってこない…」
黒崎
「稲垣ぃ!!」
みんな
「稲垣ぃ!!」
感動するので稲垣は不良卒業計画。
その2に決めた。
ちなみに集合は明日の午後9時。その日を楽しみに稲垣は寝る事にした。
不良卒業計画。その2を実行を予定した稲垣。
だが、黒崎はただの不良じゃなかった…。