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戦えない落ちこぼれは知力で成り上がる  作者: 加藤 成
第3章 生きる傀儡篇
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第69話 擦り合わせ

「そんな可能性ホンマに考えられるんかいな」



ヴァイスは椅子に座り天井を仰ぎながら、翔太の仮説をその場にいる全員に聞き返す。



翔太はジル国王との謁見後、一度宿屋に戻り別行動をとっていたヤーデ、グラナート、ローザ、ヴァイスの4人と集めた情報を擦り合わせていた。



「ありえない…とはいえんだろう。翔太がいい証拠だ。

それに大昔に召喚された勇者の数は4人。まぁ知ってるのは賢者であるアスカ様だけだが。

逆にいえば他の3人の事は何も知らないという事だ。その3人の内の誰かが召喚魔法陣を知っていた、或いはそれ以外の方法を知ってたとしてもおかしくはない」



ヤーデの言うことはもっともだ。

しかしまだ信じられない。仮にも異界から召喚されたと言うことは、勇者になれる力を秘めているということ。それを壊す側で使われるとしたら、これ程厄介なことはない。

戦ったとしても翔太以外は負けることはないだろう。

だが出来るならその仮説は外れて欲しいものだ。

面倒だから。



「メンドくさい…」



ローザがお菓子をかじりながら呟く。



「それ言わないで下さいローザ。みんな同じ気持ちですから…」



4人のため息が重なった。部屋中に憂鬱な空気が漂う。



その中で唯一ため息をついておらず、また憂鬱な空気も感じられない人物ーーー翔太は手をパンッと叩き立ち上がった。。

自然と全員の視線が翔太に向く。



「皆さん………ガンバって!」



4人のこめかみかブチッと何かが切れるような音がした。

そこからの記憶はない、のちに翔太の出す報告書にはそう書いてあったそうだ。




ーーーーーーーーーー



「話を戻そう、まだ異界人と決まったわけではない。それよりこれからどう行動する予定なのだ翔太?」



「ハッ!本格的に行動するのは夜であります!場所はグラナートさんが戦ったという西の森!コレを拾ったオバさんも西の森の中だそうなので、何かあるとしたらそこが1番可能性が高いと思われまぶぅぅぅぅうう!」



「五月蝿い」



ヤーデのキレイなアッパーカットが翔太の顎に決まった。

しかも喋っている途中の攻撃でそのまま舌を噛んでしまい、口を押さえてのたうち回っている。



「〜〜〜〜ッ!!」



「翔太君。ヤーデのことを睨んでるんでしょうけど、仰向けで口のあたりを押さえながらだと、女性のスカートの中をのぞいて鼻血が出た変態のようにしか見えませんよ?」



「ーーーッ!?………」



グラナートの言葉に撃沈。

うつ伏せになり泣き真似を始める翔太。

ヴァイスが仕方ないといった感じで慰めに向かう。ローザはお菓子に夢中だ。



「大丈夫かいな翔太、ちょい口見してみぃ。おい、暴れんなや!………ん?」



翔太を仰向けにしようと手を取った。が、翔太はそれを抵抗。

そしてその手で床に口から出ている血で文字を書いていく。



「えっと…“怪力雌ゴリラに裁きを”ねぇ。…ヤーデはん」



「誰が貧乳怪力雌ゴリラだァァァァァァアアアア!」



「え!?貧乳書いてなアアアアアァァァァ!」



うつ伏せになっている翔太をヤーデはおもいっきり踏みつけた。

元々ヒビが入っていたのか、はたまた踏みつける力が強かったのか床が抜け、翔太はそのまま1階へと落ちていった。

もちろんこの後、宿主にこっ酷く怒られたのは言うまでもない。

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