第67話 その頃…
翔太がガルダ国王と謁見しようとしている中、ガルダ公国市街地より西に70キロほど離れた森の中では激しい爆音が鳴り響いていた。
そこには赤い髪と同じ色のローブ。顔は炎の柄が入った仮面をつけたグラナートと、緑の羽根の生えた巨大なトカゲが1匹。
「街で西の方から行方不明者が帰って来たと聞いて来てみたんですが…まさかこんなのに出会うとわ」
グラナートは構えず相手を見据えていた。
彼の周りには大小様々な大きさのクレーターが出来ている。
それは全て緑のドラゴンの攻撃でありグラナートはその全てを躱して出来たものだった。
「それにしても不思議ですね…。あのドラゴンは間違いなく…っとリーフドラゴン。彼らは生き物を襲わない温厚っな!ドラ、ゴンのハズなんですが」
グラナートはリーフドラゴンを観察しつつ、突進からの爪、そして爪での攻撃の回転を利用した尻尾のよる攻撃を全てを躱していく。
全てを躱されたドラゴンは怒り咆える。
その直後頭を上に向け口を大きく開けた。
「ポイズンブレスですか。逃走手段にしか使わないものをまさか打たれる日が来るとは…。
仕方ありません、後は翔太に任せて観察はここまでにしますか」
グラナートは瞬時にガラ空きとなっている頭の下に潜り込む。
リーフドラゴンが気付いた時には遅く、グラナートは喉と腹部に1発ずつ軽い掌底を素早く打ち込んだ。
軽く仰け反ったがその程度、リーフドラゴンはブレスを止め、反撃とばかりに巨顎を開く。
その巨大な顎牙で襲い掛かろうとした時、リーフドラゴンは絶命した。
「さようなら。善き眠りを…」
グラナートは既に3メートルほど離れた場所で組み手を合わせ、リーフドラゴンに対し祈りを捧げていた。
「…さて、このことを早く翔太に伝えないとですね」
数秒祈った後、踵を返し街に戻るのだった。




