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戦えない落ちこぼれは知力で成り上がる  作者: 加藤 成
第3章 生きる傀儡篇
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第66話 情報収集3

城門についた翔太は門番に、早急に王様に聞きたいことがあると伝えた。

それに対し門番は「面会の約束は入ってない、後日来い」と追い返そうとする。



「そんな暇はないんです!また犠牲者が出てもいいですか!?」



「いい訳がない、そうならない様にする為にガルダ国王様も不承不承の想いでお前達を呼んだんだろう」



「そうだとしても、そちらが協力してくれなければ解決出来るものも出来ません。

なにより協力したくなくなります!」



「ッ!ガルダ国王様に呼ばれたからっていい気になりやがって…!」



しかしこのままだと埒があかない。どうしたものか…。



翔太が門番と口論を続けていると、城にから1人の少女が出て来た。



「何を先程から騒いでいるのです。城の中まで聞こえて来ましたよ」



「ッ!?王女様!申し訳ありません、実はこの者が国王様と謁見させろ騒いでいたもので」



「あなたは?」



王女様と呼ばれた彼女は茜色をしたセミロングをストレートに下ろした髪、ほんのり垂れ目から覗く髪と同じ瞳は慈愛に満ちている。

そんな彼女は狙ってか、はたまた計算の上か顎に人指し呼びを当て、首をコテンっと傾けた仕草をした。



「お初にお目にかかります『フラン王女』。私はラース王国の女王陛下直属の者です」



「あぁ、あなた父上の呼んだ…。

これはご丁寧に、挨拶が遅れてしまいすみません。

私はこの国の王であるジル・ガルダ・ヘイトの娘、フラン・ガルダ・ヘイトです」



彼女は着ている水色のワンピースの裾を持ち上げお辞儀をした。



「それで要件は確か、父上との謁見でしたか。なんなら私が取り繕って差し上げましょうか?」



「ホントですか!お願いしますッ!」



「なっ!?王女様!勝手なことをされては困ります!」



「しかし今すぐ聞かないといけないくらいの急用なのでしょう?

大丈夫です、責任は私が持ちますから。ではついて来てください」



そう言われては何も言えないのだろう、門番は黙る。

フラン王女はこれ以上ここで話のは無意味と判断したし、翔太の返事も聞かず城の中へと踵を返す。

かくいう翔太はフラン王女を見たまま動かない。

翔太がついて来てないことに気付いた王女は歩みを止め、首だけ翔太の方に向ける。



「どうしました?ついて来ないんですか?」



「…自分で言うのもなんですが、こんな仮面で顔を隠した本物か怪しい者を簡単に城に入れていいですか?」



「じゃあ貴方様は偽物なんですか?」



「質問を質問で返すなんて…。偽物じゃないですよ」



「じゃあ大丈夫です」



フラン王女は含みのある笑みを浮かべる。



「………王女様、貴女まさか…」



翔太がそこまで言うと、フラン王女は自分の口の前に人差し指を持って笑いかけた。



「さぁ、行きますよー」



翔太はそれ以上何も言わずにフラン王女後を追いかけた。

一連の話について行けず、不思議そうな目をした門番に見られながら。

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