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戦えない落ちこぼれは知力で成り上がる  作者: 加藤 成
第2章 学園編入篇
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第62話 仕事

「皆さーん、夕食が出来ましたよー」



「すまないがローザ、手を貸してくれないか?」



僕とヤーデさんは厨房から顔を出し料理ができたことを伝えた。

そうするとアスカ姉さんの話を聞いてたみんなが一斉に立ち、席に着く。

その際ローザには夕食を運ぶ手伝いをして貰った。



「ハイどうぞ。ところで何お話をしてたのアスカ姉さん」



アスカ姉さんの前に夕食を置くついでに、興味本位でさっきなんの話をしてたのか尋ねてみた。

やたら楽しそうに話していたので気になってしまったのだ。



「まぁ!今日はカレーなのね!………え、あぁさっきの話ね。

ただの愚痴よ、主に娘と残念勇者君のね。

翔太君、なんとか出来る?アレ」



「無理かな。生憎バカにつける薬は持ち合わせていないもんで。ってかもう関われないし」



「そういえばそうだったわね。関われないといえば翔太君、“ある程度の自由”ってどういうことなの?」



「それはまた別の日に説明するよ。家にいる時まで学校の事で考えたくない」



アスカ姉さんとの話を切り上げテーブルを見渡す。



全員分のカレーは…ある。サラダもあるし取り皿も出した。

ヨシ、全部配膳が終わったかな。

アップルパイは……もうちょっとかかりそう。

そのことをアスカ姉さんに伝えると



「じゃあ食べながら待ちましょう。どうせ長くなるから」



という事でまとまり僕たちは食事を始めた。



ーーーーーーー



「「「「「「「ごちそうさま」」」」」」」



あれから他愛もない話をしながらご飯を食べた。

アップルパイは食べ終わる少し前に焼き上がっている。僕とヤーデさんはみんなが食べた食器を片付けるついでに、切り分けたアップルパイを運ぶ。



「さてみんな、デザートを食べながらでいいから聞いて頂戴。ヴァンみんなあの資料を」



アップルパイと紅茶を運び終え、僕達が席に戻ったのを見計らってアスカ姉さんは本題へと切り出した。

その顔はさっきまでのお喋りをしていた顔とは違い、この国を担う王族としての顔だ。



「畏まりました」



ヴァンさんは答えるや否や、僕達の前に一枚の紙を配り始めた。



「その紙が今朝私の元に届いたの。みんなが今見てるのはその一部を模写した物よ」



えーとなになに…。



“先日より不可解で奇怪な事件が多発。

事件の早期解決のため、つきましては本国のお力をお貸し願いたい”


『56代ガルダ公国国王 』ジル・ガルダ・ヘイトより



…まさかガルダ公国の国王から直々にお願いとは。



「この紙は私以外にこの国のギルドにも届いてるはずよ」



「ギルドにも届いてんならギルドに任せとけばええんとちゃうですか?」



「……考えが…あまい…。…それなら、わざわざ…アスカ様に…手紙を……送る必要、は…無い……」



「ローザの言うとおりですヴァイス。それがわざわざアスカ様の下にまでも送られて来た…。それはつまり、ギルドだけでは対処出来ないとジル国王は判断からでしょう」



……ギルドだけだと対処仕切れない………。

人為的な事?それとも自然的な事?



「アスカ姉さん、不可解で奇怪な事件についての詳細は?」



「それが未だ詳しい情報は無いの。

ただ1つ…嘘か真か、手紙にはこうあったわ。













『敵は人の皮を被った傀儡だ』と」

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