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戦えない落ちこぼれは知力で成り上がる  作者: 加藤 成
第2章 学園編入篇
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第43話 理由

「物量魔法…加増発動じゃ」



リーラの魔法により、翔太の顔色が青白いものから少しずつ血色が戻っていく。



さて、翔太の顔色も良くなった事だし、そろそろ聞くとしようか。何故こんな事をしたのかを。



「翔太、説明してもらおうか。何故あんな危険な事をした?」



大丈夫だと分かっていても、やはり心配になるのは変わりない。それはグラナート達も同じ気持ちのはずだ。ここで理由の1つも無いとなれば、流石の私も許せない。



「その前に皆さんもう少し寄ってください。僕が目を覚まして話してるところは、まだ見られたくないので2人は魔法をかけてるフリをお願いします。………では先ず、皆さん心配かけてすみませんでした。そして八城さんリーラさん、助けていただいてありがとうございます。八城さん、さっきは回復魔法は必要ないとか言ってすみませんでした」



「それに関してはワイらもや。ホンマすまんかった」



「ごめんなさい」



「だ、大丈夫大丈夫、気にしてないから。それより私もこんな無茶した理由が知りたいわ」



翔太に続いてヴァイスとローザが謝る。おそらくさっきの時間に何かあったのだろうが、今はどうでもいい。八城も今は翔太の事の方が気になってるみたいだ。



「理由の全てはまだ話せませんが、強いていうなら『この状況になった』ことで流れがいい方向になった、としか今は言えません。この流れはもう変わる事はない。みんな流され続けるしかないものです。しかし八城さん、貴女だけはこの話を聞いた時点で、おそらく1度だけこれからを別ける分岐があります」



「分岐…」



「はい。その分岐によってこの先、これからも僕に『関わるか』それとももう『関わらないか』かが決まります。もしこれからも関わるのであれば、3日後コウサカので質問に対して全て“いいえ”で答えて下さい。でもまあ、前提でこの根拠のない話を信じるならですが」



3日後…3日後は確かアレがある日。しかし、アレと八城に何の関係が…?むしろ関係あるのは私達のほうなんだが。



「信じるわ。ここで嘘を付かれても仕方ない事を私達はしてる。それでも私は瀬戸君を信じる。もう失敗したくないから」



…なかなか肝の座った子だ。



「わかりました、どちらを選ぶかは八城さんに任せます。じゃあ皆さんが気になってる“僕が斬られた理由”に移ります。僕が斬られた理由、それはコウサカの人を傷つけないというプライドや想いをぶち壊してやりたかったからです。この世界を救うのに傷つけずにするなんて不可能。そんな甘い考えを粉々に砕いてやりたかった、それだけです」



相手のプライドを砕くためだけに、敢えて斬らせた…か。確かに効果は絶大だ。現に翔太を斬ったコウサカは、人を切ってしまったという罪悪感から放心状態になっている。取り巻き達が介抱しているが、あの状態だと戻るのに数日はかかるだろう。

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