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戦えない落ちこぼれは知力で成り上がる  作者: 加藤 成
第2章 学園編入篇
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第40話 決着

翔太が斬られてから数秒。教師たちが訓練場内は慌ただしく動いている。

かくいう私も、いや私たちも予想外だったため、数秒固まってしまった。翔太だが、今も傷から血が溢れて出ているのが見える。倒れた彼の周りのは、さっそう小さな血の池が出来ている。血の量からして、そこそこ深く斬られているのだろう。一刻を争うかもしれない、彼女を『呼んで』おくとしよう。



「…驚いた、まさか翔太が考えてた事がこれとはな。だが何であんな危険な事を…。考えても仕方ない、兎に角ーーー」



ローザに彼女を呼ぶように伝えようとすると、横からこの世の終わりとも言えそうは悲鳴が聞こえた。



「い、イヤァァァァァァアアアア!」



「お、落ち着いて美嘉!」



「離して香織!彼の、瀬戸くんのところに行かなきゃ!死んじゃう!もう嫌なの…彼がいなくなるのはァ!」



「美嘉…」



悲鳴をあげた八城は観客席から飛び降りそうな勢いで身を乗り出していたが、それを香織という女性が必死に支えていた。



ま、高さは3、4メートルくらいだから飛び降りても問題ないが、それは身体強化出来たらの話。生身の身体能力じゃ運が悪かったら骨折するだろう。そして彼女はそんなことも考えられないほど錯乱している。そう考えると、香織という女性のとった行動は正解だろうな。



「ーーーと、そんな事はどうでもいいな。ローザ、“リーラ”を呼んでくれ。あの出血だ、彼女の力がいる」



「もう『喚んだ』…よ。ヤーちゃん」



「流石だな。それじゃあ私たちは翔太のところに行こうか」



それを合図に私たちは観客席から飛び降りていく。



「なんで…なんで貴女達はそんなに冷静でいられるんですか!瀬戸君の仲間じゃないんですか!?」



ローザとヴァイスが飛び降り、グラナートが降りようとした瞬間、先ほどまで錯乱していた八城が、親の仇を見るような目で私達を見ていた。



なんで冷静でいられるか…か。そんなの決まってる。



「それはーーー」



「そんなの簡単です。翔太は死なないし、“死なせない”。…それだけですよ」



………。グラナート?今私が言おうとしただろ?



セリフを取ったグラナートはその後すぐ飛び降りてしまうし、八城は少し俯いたがすぐに顔を上げ、どこかに走って行ってしまった。そして今ここに残るのは私と香織という女性だけ。正直このままいても気まずいので私も行くとしよう。



何気なく彼女を一瞥すると、彼女は何故か翔太を睨んでいた。私はそれを横目に観客席から下へと飛び降りた。

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