第34話 ファイト1
「瀬戸翔太、お前にファイトを申し込む!」
……メンドくさい。どうしてこうなったんだろ…。
ーーーーーーーー
僕たち3人は上級生であるヤーデさんたちの元へ向かった。までは良いんだけど
「全然進まへんな」
「全員邪魔。消していい?」
「いやダメだよ!?確かにローザの『力』なら可能だけど…」
生徒会長である彼女たちは、やっぱり人気なようで、すごい人だかりが出来てる。そのせいで一向に彼女たちの元にたどり着けない。ローザなんてイライラして、邪魔な生徒を消そうとする始末。今はなんとか宥めてるけど、これもいつまで続くか…。
「翔太。私、アップルパイ食べたい」
「え?」
「………消す」
「わー!待って待って、わかった!帰ったらアップルパイ作るから!」
作るのはヤーデさんだけど。
「翔太が作るんだよ?ヤーちゃんじゃなくて」
あれ?考えがバレてる。
「引き受けたフリして他人にやらせる。翔太がよう使う手やな。今回の場合、ワイは隣で聞いてるさかい作らせることは不可能。グラナートはんは洋菓子を作るんは苦手やから、必然的にヤーデはんになる。せやろ?ローザ」
「うん」
……。僕の思考回路が読まれてる。これ詰んでない?……ハァー、お手上げだね。
「はいはい、今回は『僕が』作るよ」
「「「「イエーイ!!」」」」
4人同時に返事。ホント、もう仲がいいを通り越して、兄弟姉妹みたいな人たちだ。それにしても4人分のアップルパイ…。うぅ、僕のお金がぁ。……ん、4人?
「ちょっと待ったァァァァァァ!ローザは当然として、近くで聞いてたヴァイスもまだ分かる。でぇもぉ!な、ん、でヤーデさんとグラナートさんの分まで作らなきゃいけないんですか!というか何で普通の声量で会話してたのに、50メートル以上離れる2人が聞こえてるんですか!」
「えー?何言ってるか聞こえませんよ翔太くーん」
「さっきより大きい声で喋ってるのに!?」
「ちょっと待ってて下さーい!今行きますからー」
無理矢理話を終わらされた…。でもまぁ、向こうから来てくれるならありがたい。僕たちはここで待つ事にした。




