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戦えない落ちこぼれは知力で成り上がる  作者: 加藤 成
第2章 学園編入篇
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第29話 初戦闘

「いいか2人とも、今回はデモンストレーションみたいなもんだ。くれぐれも無茶はするなよ」



真ん中に来た2人に男性教師が、刃引きされた剣を渡しながら忠告をする。それに頷いたのはコウサカくんだけ。ローザは剣を受け取ると、直ぐに離れる。男性教師はローザの態度が気に食わなかったのか、彼女を睨むが、当の本人はそれをどこ吹く風といった感じで流す。



観客である僕たちは、彼女達から大体100メートルほど離れた位置から見てる。



「ねぇ瀬戸君、その…大丈夫なの?神坂君、結構強いのだけど」



未だに僕たちの隣にいる八城さんが心配してくる。

なんでまだいるんだろ?向こう行ってくれないかな。なんて考えても伝わるはずも無い。それどころか



「ちょっと瀬戸、美嘉は貴方の友達を心配してるんだよ?それなのに無視って酷くない?」



「いいのよ香織。私たちがしたことを考えれば、仕方ないわ…」



また1人増えた。

なんでそんな当たり前のように接してこれるの?君たちがやった事はもう無かったなんて、都合のいいように考えてるの?はぁ…ホントどっか行ってよ。

僕が不機嫌なのを他所に、模擬戦は今まさに始まろうとしていた。



「2人とも準備はいいな?模擬戦ーーーはじめっ!」



男性教師の合図とともに、コウサカくんが剣を大きく構えて突っ込む。つまり特攻。対しローザは構えもせず、棒立ちのまま相手を見ている。

初手はコウサカくんの大振りな袈裟斬り。それをローザは半歩下がり躱す。コウサカくんはそのまま連斬りを繰り出すけど、それでも彼女は構える事なく悠々と躱していく。



正直、彼の剣の扱いは僕の目から見ても素人同然の振りだ。それなのに周りの生徒達は、コウサカくんの猛攻にローザが反撃出来ない、みたいな雰囲気になってる。



「くっ…攻撃が当たらない。それなら…。天翔ける聖なる光よ、降り注げ〝聖属性中級魔法〟ホーリーレインッ!」



突如、上空に現れる太い棒状の光。その量はゆうに100を超えてるだろう。

うん、目が痛い。これだけ揃うと眩しいです。



「ホーリーレインって神坂君が使える最も広範囲で高威力のものじゃない。それを模擬戦で使うなんて何考えてるの!?」



なんか八城さんが1人で喋ってるけど、ふーん…あれが今の彼の実力か。



ホーリーレインはローザの周囲を巻き込みながら降り注ぐ。全て降り注いだ後には、土煙で何も見えない状態となった。僕は『観察眼』で見えてるけど。



「終わりやな」



「だね」



どうやらヴァイスも『見えた』らしい。確か終わりだ。

隣の2人が申し訳なさそうな顔して俯いてるけど、何を勘違いしてるのやら。

すると突然、僕たちの近くに刃引きされた剣が地面に『刺さった』。僕とヴァイスはこれを投げつけてきたローザを見る。彼女は今、上空約15メートルの所から垂直落下の途中だ。



あんな所からこっちに本気で投げてこないでほしい。当たったら確実に死ぬ。彼女がそんなミスするとは思えないけどね。



もうすぐ地上に着くという所でなんと、縦回転しだした。これは僕たちも言葉を失う。

その勢いのまま、土煙が晴れて見えてきたコウサカくんにローザの踵落としが炸裂した。



「うわ…。それは痛い」



僕とヴァイスはただただ呆然とするしかなかった。

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