表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣と魔法の世界でピストルを持つ  作者: のた。


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/6

3




ピストルを持ち歩いていると不審に思われてしまう。

なので、必然的にそれはいつも隠していた。

が、それを隠したまま完全防備をしていると面倒なことに巻き込まれる。

それは面倒なので、なんとかしたいと思っていたフラン。

とはいえ、なんとかする手段に心当たりなどなかった。





彼らが暮らしている国はエビーシャという名前の街だった。この辺りでは発展している方で、石造りであるにも関わらず、数十メートルの高さを誇る建物がいくつも建築されている。中には、百メートル以上もある物もあった。


発展しているがゆえに、情報もある。

いつの間に、美男美女のカップルは有名になっていた。

それこそ、嫉妬すらもされないほどに有名になっていた。

カップル、というのは、そう言われているというだけで、その実態を表している言葉ではない。単に、みんなの願望が二人をカップルということにさせたがっているということだ。




淡白な二人はそれをあまり気にしない。

そもそも二人とも、恋愛には興味がなかった。

フランはあらゆることに無関心だった。

スカルは、ハンターの夢以外は全てに無関心だった。

そういう二人だから、一緒にパーティーを組むことになった。




「ハントは大変ですね。思ったよりも」

「そんなこともなかったがな」

「そりゃ、フランさんにとってはそうかもしれませんけど」




スライムマスターを倒した帰り道。

二人はなんでもない会話をしていた。

いとも簡単にそれを討伐してしまったフラン。

彼にとっては、この狩りは全く大変ではなかった。

しかし、スカルにとってそれは大変な仕事だった。




いつもと同じような格好をしているフラン。彼が歩いていると、一般的な兵士にしか見えない。その一方で、身軽な装備の中でも工夫をしてお洒落をしているスカル。赤い装備がフィールドに彩りを与えていた。そんな中、遠くの方から何かの咆哮が聞こえてきた。




「なんですかね?これは」

「行ってみるとしよう。もしも街に向かっていたら困る」

「咆哮の大きさからしても、それなりの大きさみたいでしたしね。でも、私もう結構ヘトヘトで」

「それなら一人で帰ればいい」

「そんなこと言わないでくださいよ」



もうすでに馴染んでいる様子もある二人。

お互いに変な気を使われないことが心地よかった。

そんな中でもしっかりと咆哮の方角へと向かっていく。

フランは強いだけではなくて、社会に貢献しようとする思いもあった。人助けをしたいという気持ちが強い人間だった。



しばらく歩いていると、目標となる敵が見つかった。


その先にいたのはギガンテスだった。二十メートルほどはあるその巨体は、普通のハンターでは到底太刀打ちできないほどのものだった。が、やはり、フランにとってはそんなことは全く問題にならない。単に、銃弾を対象に向かって撃ち込めばいいだけの話だ。




バンッバンッ、と、何度か弾をそれに向かって撃つ。

向こうもそれによってフランへ向かって歩いてくる。

歩幅が広いので、歩いてくるのもかなりの速度だった。

そんなことを気にせずに何度も銃弾を撃ち込む。そうしていると、ギガンテスは地面に倒れた。攻撃を受けすぎて立っていられなくなったのだ。




「ギガンテスはほとんどの部位が換金できないからな。使い道がない」

「殺さないってことですか?もしかして」

「そうだ。何か問題でもあるか」

「いや、そうじゃないんですけど、どうしてかなって」

「無駄に命を奪う必要もないだろう。これだけの傷を与えれば街へやってくることなどありえない」 




フランはあまり殺しをしたくなかった。

それは、殺しをする覚悟が決まっているゆえの行動だった。

普通であればモンスターを討伐するのに躊躇う必要などない。

それなのに、フランはそれを躊躇う。

その奥底には優しさがあった。




そういうわけで、ギガンテスに止めを刺さずに去る二人。

そんな二人の思いとは関係なく、止めを刺されるギガンテス。

倒れているギガンテスを発見したハンターがそれに止めを刺した。なぜならば、ギガンテスの角はハンターであれば誰しもが憧れるアイテムだからだ。



それには何も使い道などない。

シンプルに勲章的な意味しかない。

それでも、多くのハンターはそれを欲しがる。

そういうものだから、それは仕方がないのだ。

そもそも、ハンターをやっているのにモンスターを討伐しないだなんておかしなことだ。普通の人間であればそんなことはしない。



が、フランはそれをする普通ではない人だった。

そこには考えがあるのだった。

それには良い悪いもなく、あるだけだった。  




「今度は何を討伐しましょうかね」

「どうしようか。別に俺はハンターとしては生活できればそれでいい」

「そんなこと言って。でも、お金はたくさん持ってるんですよね?」

「勝手に集まるからな」




二人は話をしながら街へと戻る。

お互いの思いを表面的に語りながらそうする。

もしかすると、将来的にはもっと深くまで話せるかもしれない。

が、今のところは、そういう関係性ではなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ