5-20 情報
「フラれた……「フラれなかったらバッドエンドで即ループでしょ」それはそうかもなんだが!!」
僕ってばハルイのこと救世主候補としてずっと狙っていたようだ。僕の手前あんまり主張していなかったけど。
僕殺したら半径100kmが焼き切れるらしいのでバッドエンドに行くこと間違いなし、である。死ぬにも迷惑をかける迷惑装置でこの世界の暴を背負っている僕が勝手に幸せになれると思うなよ……的な?何言ってんだ僕。ていうか問題何も解決してないし。
「ハルイー」
「ス、スティーヴ」
「そんなに怖がらないでよ。大丈夫ハルイがしたいことは分かってるよ。レイヴンの家の様子を知りたいんだろ?僕がついてくから安心安全、だよ?」
ハルイの目をじぃっと見ながら安心させるように微笑む。
「君は何も気にしなくていい。ただ僕が君に助けになりたいだけなんだ」
「こ、怖い」
ええ!?
確かにハルイの顔は恐怖で若干硬直している。上手いこと表情を作れていない。
おかしいな。……ああいうのは時と場合によりけりか。
「僕今やることなくなちゃって生きる意味失ってるって言ったよね?」
「うん」
「生きる意味を一緒に見つけていこうって言ったのハルイだよね?」
「う、うん」
「だから僕はとりあえずハルイのやりたいこと全部手助けすることにしたの!今更降りるとかなしだからね!!」
ハルイの肩をガシッと掴んで揺する。
こういう時は正直に話した方がいいと見たね!
「レイヴンの家は困窮しているようだね。理由は……領地が干上がったから、と言いたいところだけど今まで近隣の領主に喧嘩を売りすぎた分のしわ寄せだろう。先代の行いが原因で追い詰められてるのは気の毒なことだ……」
「何そのファイル」
「クロウラー家懇意の探偵から買ったクロウラー家の情報」
「情報売られてるんだ……」
「お金無いってそういうことだよ」
手を肩の位置にあげやれやれと首を振る。
「当主……つまりレイヴンの父だけど、彼はどうにか家を再興させようとあまりよくない事業にも手を伸ばしているようだ。例えば高位の悪魔の娘を自分の娘として預かる、とかね」
「それもしかして」
「しーっ。どこで聞いてるか分からないからね」
「そんな情報を私に軽率に話すなぁ!?」
「知りたかっただろ?」
「……そうだけど」
なんか納得いってなさそうだな。
「ハルイに僕の救世主になってもらうんだ。じゃあ僕はハルイの救世主にならないと道理が通らない。出し惜しみしないよ!」
ニコニコしながらハルイの手を取る。
自分でも言っててわけが分からないがヤケだヤケ。
「もしかして思わせぶりな態度ばかりだったのって私を守るための行動、だったの?」
「いや別に。ハルイのことそんなに興味なかったし。あんまり無理することないかなって。ほら僕体力ないし」
「なんだよぉ!もうっ!!」
「ちなみに今ハルイがレイヴンに告白したら成功する確率は100%だと思うよ」
「……聞いてない情報いらないよ。私は今恋愛とかしてる暇ないから」
「そうだったね。王族ってのは大変だ。同情するよ」
僕は申し訳なさそうにウインクする。
「可愛いなぁ!!腹立つ!」
「あはは」




