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乙女ゲームのセーブ&ロードくんがあだ名のモブ?に転生したので平和に暮らしたい  作者: 神谷洸希
高等部2年生

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5-13 ノリ

「ああいうタイプが好みなのかスティーヴ」


「違うから」


 クリストファーを見送ったらリエルに絡まれた。またジャージにワッペン大量に付いてる……。


「ああでも僕的にはどうよ「ないな。もう少し華奢な方がいい」らしいよ」


 僕の方はワンチャンいけるのかなと思ったがそうでもなさそうだった。


「……表と裏で好みが違うのか?」


「ん。僕は背が低くて華奢で傑物って感じの子が好き「僕は……背はどのくらいでもいいが中性的で意思が強そうな感じがいいな」」


「なぁんか両方当てはまるやつを見たことあるような……」


「「誰!?」」


「うお」


 思わずリエルの胸元につかみかかってしまった。冷静に冷静に。


「誰?」


「……いや、気がするだけで思い出せねえ」


「ほんとにぃ?」


「うん」


「はあ……」


 絶対なんか知ってそうなのにこいつ。

 ちょっとだけ上がっていた好感度が下がった。


「後で殺す」


「なんで!?」


 愕然とするリエルを見ながら首を横に振る。


 僕と僕の好みが合致する、そりゃなくはないだろうけど今までこれだって感じの人はいなかった。運命の人っぽいのになー……。運命なら自分で見つけろってことかね。


「結果出ましたー」


「ん。置いといてください」


 生徒会の人数少なくなって運動委員の負担が増えてそう。


「その量1人でやってんの?」


「?うん」


 うっかりミスちょくちょくしてるけど、抗議来たらつど直してるし許して。一応点数表書きに行ってくれる運動委員の人達が確認してくれてるみたいだし。


「僕の処理能力活かさないともったいないでしょ?」


「そりゃそうだが1人に任せるってのはどうなんだ?無理そうなら人を頼れよ。俺以外な!」


「あはは」


 ……。


「グレイ呼べる?」


 棒倒しさっさと負けたらしいから暇っぽいしいけそう。


「……なあもしかして」


「や、忙しそうだし救世主候補にしたりしないよ」


「信じるからな!」


 そう言ってリエルが走り出す。どうやら本当に呼んでくれるらしい。趣味が最悪なことを差っ引けば良い奴だよな。欠点がデカすぎるけど。


 ちょっと待ってたらグレイが走ってきた。


「用事があるって聞いたんですが!」


「……リエルのやつ」


 説明ゼロで呼ぶな。


「点数と勝敗の確認をしてほしいって話なんだけど……」


「そういう話ですか。いいでしょう。スティーヴさんにはお世話になりましたしね」


「えっいいの?」


 グレイに得とか一切ない気がするけど。


「いいですよ。個人的にスティーヴさんも監視対象ですし」


「言ってたなそんなことも」


 僕監視してもあんまり意味無いと思うけどな。突然気が変わって攻撃でもすればグレイなんて誰かに連絡する前に即殺だ。しないけど。


「ここ間違えてますよ」


「ん。ありがと」


 ほんとだ。3のところが5になってるわ。


 とかやってたら結構時間が経っていた。トーナメント系はだいたい終わったし、後はミスっても見てたが直してくれるの間違いなしということで気を抜いても大丈夫だ。

 ひと休憩ってことでぼんやりしていると、こちらに走ってくる女子生徒が見える。


「やあハルイ。どうした?」


「こっち一段落ついたから助けに来た!」


「こっちも一段落ついたよ?」


「え」


「ここにいるグレイががんばってくれたからね!」


 逃げようとするグレイの首根っこを掴む。


「グレイ!久しぶり!」


「ええ……はい……」


「あれ?なんでスティーヴの手伝いを?」


「僕達友達だもんなー」


「まあ……そうです、かね……」


 グレイはかわいいな。


「実のところお兄さんもなんでグレイが協力してくれたのか分かんない」


「自認お兄さんなんだ」


「えー」


 ハルイが最初にそう言ったから気に入って主張してたんだけどハルイにハシゴを外されてしまった。ちょっとショックだ。


「スティーヴお兄さんに聞きたいことがあるんだけど」


 ハルイが上目遣いになるよう聞いてくる。


「ん、何?」


 なるほどここに繋がるよう1回下げたわけね。僕も機嫌よく聞いてしまう。なんてできる女なんだハルイ。


「なんか最近暗躍してるよね!?何やってんの!?」


「……?」


 あん、やく……?誰が?僕が?僕なんか心当たりある?『あるわけないだろ。僕が暗躍なんてできるわけない』僕もだよ。


「暗躍してるんですか?」


 グレイが聞いてくる。

 してない、してないが、ここでそう言ってしまうのはかっこ悪いんじゃないか。


「なんのことかな?」


 思わせぶりに首をかしげる。


「1学年上の教室によく行ってる!」


「ああ……」


 ミスったな……。

 これはとぼけるべきだった。


「別に大した話じゃないよ。ナタリーに勉強教えてるんだ、僕」


「逆じゃないんですか?」


「素直だなあグレイは。僕が教えてるんだよ」


 グレイの髪をかき混ぜながら茶化してみた。嫌がられたら時間を戻そううん。

 こっそり顔を見ると嫌がってなさそうだったのでこのくらいの距離感はセーフだったらしい。良かった。

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