6-22 探索
黒幕ねぇ。
ということでとりあえず魔界を散策することにした。
「よろしくケイト」
「……」
魔界に連れていく勇者はケイトに決定!なんか弟もついてきたけど。
「弟くんはなんで来たのさ」
「……」
「ケイトが心配でついてきた?ケイトより怯えてるように見えるけど……」
「……」
「言わないであげて?あ、はい」
何も言わずガタガタ震えてケイトの腕を抱いてくっついているレイスはなんかちょっと可愛かった。ケイトに顔そっくりだしな。ケイトもキリッとした顔なので男でも女でも全然通る顔が2つ並んでいる。さすがにレイスの方が身長は高くなってるけど。体幹ぶらさずに歩くケイトはこういう時お姉ちゃんしてるなって思う。
「なーんか僕、悪魔達に避けられてない?」
「……」
「僕が悪魔より怖いって?まっさかぁ!僕は人類の味方……ではないけど少なくとも敵じゃないよ!」
「……」
ケイトがやれやれみたいなジェスチャーをした。
冗談じゃなく本気で言ってるな?ええ……。
まあいいや。悪魔に話を聞いてみよう。
「やっほー僕だよ僕、崩落人形だよ」
ザワザワしながら距離を取られている。
僕だって傷つくんだぞ!
「うわぁあああああ!!!」
悪魔の1人が半狂乱状態で僕を襲いに来て、そんでケイトがその悪魔を一撃で倒した。拳だった。
「……。悪魔にも効くのか」
ケイトが思わずと言ったように話す。
……ん?
「ケイトがしゃべった!??」
「……」
僕が騒ぐので、ちょっと顔を赤くして顔を逸らした。
「ケイトは話す時は……話す」
レイスがケイトの腕を掴んだまま半目で僕にそう言った。落ち着いてるね……。
「ん。レイスのことは絶対に守るから安心しろ」
「これがケイトだ」
自分の姉がかっこいいのは当然だろうと言わんばかりにドヤ顔しながら言った。レイス、君は情けないね……。
しばらく歩いて、歩いて、そして目的地に着く。ケイトもレイスも体力あるからか息を切らした様子もない。フィジカルエリートだね。
さて。
「先代魔王がなんか知ってそうだった、だっけ「そうだ。転生?とかなんとか言っていた。何分眠る前の話だからデータが1部欠損しているが」そういうのは早く言おう。ね?「うん……」」
僕から聞いた話によると、どうやら先代魔王は転生者だったっぽい。多分割とガチ勢側のプレイヤー。そういうことはさぁ!早く言おうよ!!僕と僕は同一人物だから隠し事はなしだろ?って僕は言ったけど、どうやら僕は普通に忘れていたらしい。まあ……すごい昔の話だしね……。
ということで今は亡き先代魔王の城に行けばなんか分かるんじゃねということで城に来ていた。
何回か来ているので衛兵とかも僕をスルーだ。まあ向かってきても殺されるだけだと分かっているからかもしれない。
情報を読み取るために壁に手を当てる。
「……ダメだ。それらしい情報は残していない」
「……」
「こんなにケイトを付き合わせて!何もなしじゃ許されんぞ!!」
「はいはい。……予言書でも見てく?君達のがあるかは知らないけど」
慣れてきたのか調子を取り戻してきたレイスに少しだけ安心する。
「……」
「え?行きたい?しょーがないなぁ」
▫
「……!」
「ケイトとレイス、1冊にまとめられてるんだね」
「当然!ケイトと僕は2人で1つ!!だからなぁあああ!!」
周りが静かな部屋の中だからシンプルにうるせぇ。
まあそれはそれとして。僕もなんか探そうかな。以前読んでなくて今読みたいやつ……。あ、いいこと考えた。
探す。あった。
リコリス・ベネル。有名な作家だもんね。あると思った。
本のページを捲る。
「…………「は?」」
僕はその本の内容を見て、僕の目を疑った。




