6-20 設定
「だってさー例えばこのゲームの終わりを見届けられたとして。で、最初からやり直さない?普通」
「僕はしないけど……」
グッドエンド見れたら基本満足するし。
「……うん。でもさ、私達をループさせてる真犯人もそうとは限らないじゃん?」
「それはそうだね。でもこのループ抜け出してからがいいよ。もう飽きたよ僕は」
リコリスが微妙な顔をしながら僕を説得しようとしている。その意見には賛成だが、それはそれとしてこのループをさっさと抜けたい。ずっとテスト直前まで繰り返すのもういい加減嫌だよ!勉強を欠かすわけにはいかないしエリックとも勝負できないし。
「全員分のバッドエンド見てるっぽいし何もしなくても抜けれそうかなって私は思ってる」
「まあ確かに……」
4人全員のバッド行った感じはある。ダニエルのバッドってなんだよと一瞬思ったけど普通に死別とかかな。ダニエル死にやすいし……。
「ちなみに、僕以外に誰が怪しいと思ってたの?」
「筆頭はシエルかな。裏設定しっかり作られてたみたいだし、人間離れしてるし。見た?この前散弾銃の弾の軌道を計算して全部避けてたよ」
「見てないよ。てか何それ」
「裏路地とか行かないんだ!?治安悪くて楽しいよ?」
「やだよ……」
自分で弱いって言ってんのに危ない真似するな!
シエルってそんな感じなんだ。確かに人間離れしている。どこぞのホムンクルスを魔改造してた時も思ったけど。
「ゲーム本編にはあんまり関係なさそうじゃない?ルナ……僕の友達も強キャラだけどハルイと一切関わりないし」
「そうなんだよねぇ。まだ見ぬ強敵みたいなの本編外にいっぱいいるんだよね」
「アプリコットとか?」
「アプリコットはテオ先生を動かす過去編の敵でマリスを説得できたらOKって話だからバリバリ関わってるね」
そ、そうなのか。テオ先生連れてきたほうが良かったのだろうか。……ゲームと違うことしても大丈夫なんだな。
「じゃあ僕は?」
「ライターの1人が昔作ってた同人小説のラスボスだったらしいね。私も欲しかったんだけど何せ世界に9冊しかないらしいじゃん!?無理!」
「へ、へー」
「背景にこっそり入れたくらいの気持ちだったみたいだけど話題になりすぎて出さざるをえなくなって、でも今更設定も変えられないみたいな。私の考察も全くカスりもしなかったね!それでも人気出て良かったよー」
制作側かな?みたいなノリでリコリスが話す。
僕がラスボスやるってどういう状況なのさ。アンナが世界滅ぼせって言ったら全然滅ぼすけど。
「魔王は原案の人が昔作ってたインディースゲームの主人公だったみたいだね。悪魔を全員恋愛的に攻略して魔王になれ!みたいな。男女問わず落とせるって話題になってた……らしい。私ゲームあんまりやらないからなー」
「へえ」
リエルは設定担当の流用だから、本編にあんまり関係のない魔界の設定が凝ってるのか。
「他作品からのゲスト2人組ってことでよく一緒に出てきてめちゃくちゃやるからアンチも多くって。でも大人っぽいショタとでかいイケメンの組み合わせって絵的に映えるからそれはそれで人気あって」
「僕って扱いショタなの?」
「人による。ほんと人による。男性ファンはショタ扱いしてる人多かった。女性ファンは低身長サドキャラって需要求めてたかな」
「ほえー」
男の娘枠とかじゃないんだ。
「とりあえず静観しつつハルイも見張って黒幕探すってことでいい?」
「……黒幕筆頭のスティーヴから言われるのはなんか複雑だ」




