森の守り神4
火球は真っ直ぐに飛んで行くと、巨大なマンモスの目に命中して爆発を起こす。
マンモスは痛みに咆哮を上げて、暴れる。
俺は暴れ出したマンモスから飛び降りると、地響きを立てて暴れるマンモスを見据えて剣を握る手に力を込めた。
「はああああああああっ!!」
再び走り出した俺の体が金色の炎のようなオーラを放ちながら輝き、残像を作りながら高速で移動する俺は長い龍のようになる。
「これでどうだぁぁああああああああ!!」
長い鼻を足場に駆け上がった俺はそのまま飛び上がると、暴れて大きく振り上げた頭に向けて再び巨大なマンモスの頭部目掛けて剣を突き立てた。
その直後、白目を剥いた巨大なマンモスは断末魔の叫び声を上げると、鼻を天に振り上げてそのまま巨体を地面に叩きつける。
口から泡を吹いて倒れているキングマンモスを見た後、地面が陥没した周囲を見回す。
「はぁー、なんとかなった。だけど、これでスピードまであったらやばかったな……」
俺はホッと胸を撫で下ろす。
「リオンすごーい! 本当にあんな魔物を倒しちゃうなんて! さすがはあたしのリオンね!」
「なっ、ちょっ、アリサ……くっつき過ぎ」
アリサは笑顔で俺に抱きついてくる。
俺が頬を赤らめながらアリサを引き剥がそうとしていると、そこにレイラも抱きついてきた。
「リオ?ン!」
「ちょっ! レイラ!?」
レイラは嬉しそうに頬をすりすりと擦り付けてくる。
「ちょっと! レイラ! リオンから離れてよ!!」
「やだ?! 私もリオンともっとぎゅ?ってする!」
「ちょっ! アリサ、レイラ……離れて……動きづらいだろ……」
更に体を密着させてくるレイラに負けじとアリサも体を密着させてきた。
女の子の柔らかい感触と甘い香りに包まれて俺は顔を更に赤く染める。
そんな俺達を見てエルロンドは困った表情でため息を漏らしながら微笑んていた。
「はぁー、まったく……だが、お手柄だな。リオン」
エルロンドは呆れた様子で呟く。
その後、キングマンモスをその場に残して俺達は立ち去った。
キングマンモスは森の守り神のような存在だ。知性が高く本来は温厚な性格な為、洗脳が解けたならこのまま生かしておいた方が後々、魔物達の暴走を止めるには都合がいい。きっと魔物達の洗脳も解いてくれることだろう。
俺達はキングマンモスを見送った。




