表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒瀬部長は部下を溺愛したい  作者: 桐生桜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/15

CASE:6 やっぱり私、好きかもしれない

 その日は、仕事のトラブルで泣きそうになった日だった。重要なデータをうっかり削除してしまった後輩。巻き添えでプロジェクト全体が一時ストップ。直属の上司にキツく叱られた莉央は、責任を感じて必死に立て直そうと動いた。けれど…………。疲労も、プレッシャーも限界に近かった。


 ようやく帰路につく頃にはオフィスは静まり返っていた。エントランスで、ふと立ち止まる。


「……もう、無理かも」


 足が動かなくて、目の奥がじんと熱くなる。そのとき……。


「……白石? まだ居たのか」


 背後から優しい声。振り返ると、そこに慧がいた。スーツのジャケットを腕にかけて、いつもの落ち着いた表情。


「く、黒瀬部長……あの、今日はすみませんでした……っ」

「……謝らなくていい。頑張ってたの、ちゃんと知ってる」


 その言葉だけで、涙がこぼれそうになった。慧は一歩、莉央に近づいて、さっと自分のジャケットを肩にかけてくれた。


「誰かの責任を背負って、ひとりで抱え込むのは、優しい人がよくやる間違い……でも、それって優しさじゃない時もあるからさ」

「……っ」

「辛い時は、俺に頼れ。無理して立ってなくていい」


 その瞬間。


(あ……やっぱり私、この人が……)


 胸の奥が、じんわりとあたたかくなっていく。泣きたかったはずの気持ちが、いつの間にか『この人に甘えたい』って想いに変わっていた。


To be continued

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ