第7話 VSダンジョンボス
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
正樹がボス部屋の扉を開けると大きな部屋の奥に蠢く軟体生物がいた。
エンデリオンのダンジョンボス、キングダンジョンスライム。
討伐目標レベル13
HP500
MP200
スキル:触手攻撃、麻痺液、再生
鑑定の結果、なんとか倒せそうだが、再生持ちのため、長引くと不利になりそうだった。
正樹の今のレベル15、目標レベルをクリアはしているものの、単騎のため、麻痺させられるとあっという間に負けかねない状態だった。しかも、鑑定中は身動きが取れないため、戦闘を始めたら確認はできない。
あと1歩踏み出せば扉が閉まり、戦闘開始になる。
正樹は戦闘シュミレーションをし、「ヨシッ」と気合いを入れ部屋踏み入れた。
ゴゴゴッと後ろの扉が閉まり、ボスがこちらにヌルヌルと近づいてきた。
ある程度距離を詰めるとスライムは止まり、シュッと体を触手状に伸ばして攻撃してきた。
正樹は一定の距離を保ちながら触手を躱し、その触手に切りつけていく。
じわじわとダメージ蓄積させていく。
初級レベルのボスのため、最初から再生は使わない。
まずは触手攻撃のみ、HPが半分になると麻痺液を使い残り1割になって初めて再生を行う。
再生も1割程度しか回復しない。
パーティー攻略であれば余裕で倒せるレベルであった。
正樹は触手の隙をついて本体に駆け寄り一撃を浴びせ、すぐに距離を取るヒット&アウェイを繰り返しながら確実にダメージを与えていく。
(そろそろ半分か?)
そう思い、少し距離を取ったタイミングでスライムがギュッと縮こまりスライムの上部から液玉を飛ばしてきた。
(くそ、思ったよりデカイ!)
間一髪、転がりながら左に避け難を逃れる。
本来、麻痺液を放った直後はスキル硬直で格好の的になるのだが、回避に注力してしまったためチャンスを逃してしまった。
(まぁ仕方ない、麻痺しなかっただけヨシとしよう、あとは再生さえ気をつければ)
正樹は触手攻撃を躱し、麻痺液の後の硬直を狙い攻撃し続けた。
しばらく同じ攻防が続いたが、スライムが突然飛び上がり攻撃してきた。
(!!)
正樹は完全に不意を突かれ、なんとか剣で受け止めるも壁まで吹き飛ばされてしまった。
「ぐはっ!」
壁に激突し、ダメージを負うもすぐに立て直した。
(そんな攻撃知らないぞ!予定外だ。どうにか飛び上がりのタイミングを見極めないと)
正樹は攻撃の手を緩め、防御に徹した。
そして、スライムの行動パターンを掴むことが出来た。
(よし、触手、触手、麻痺、触手、触手、飛び上がりまたは麻痺、そして麻痺が二回続いたら必ず次は飛び上がりが来る)
正樹は不確定な2回目の飛び上がりではなく3回目の飛び上がりを狙い、ギリギリで避け痛烈な一撃を与えた。
かなりのダメージを与えたのかスライムは激しく体を上下させた。
すると、今与えた傷が塞がっていった。
(再生か?しかし、1割になったかは疑問だが一か八かにかけるしかない!)
同じ行動を繰り返すスライムに再度飛び上がりのタイミングで一撃を与えた。
また、スライムは体を激しく上下させ始めた。
「ここだ!ファイヤボール!」
呪文を唱え、手のひらをスライムに向けると火の玉が現れ、スライムに飛んでいった。
再生中のスライムは回避出来ずに直撃した。
「ぎゅにょーーん!!」
スライムから叫び声のようなものが聞こえた。
そのままスライムは燃え尽き消えていった。
スライムがいたところを調べると鍵があった。
「これで奥の部屋の転移魔法陣が使える」
ふぅーとため息をつき、腰を下ろした。
(想定外があったがある意味今後の教訓となったな。あとの問題は一つ。無事に解決できればいいが)
少し休憩をしダンジョンを脱出するために転移魔法陣へと向かった。
つづく
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