第28話 意外な策士
なんとか無事帰還できた正樹達だったが、今回は完全に手の内を読まれていた。
「クソ!完全に読まれてた、鉄壁要塞の姫の防御に関しての能力を甘くみていた」
正樹は綾を過小評価していたことを認め、今後は油断したいことを心に誓ったのだった。
タレントーラ陣営
「戻りましたよ、タレントーラの英雄の予想通りにエンデリオンの英雄が裏に来ましたね」
ヴァレンティクスが幕舎に戻るなり綾へ報告した。
「ありがとうございました。トラヌビスから聞いてますよ。想定以上の活躍でした」
綾が笑顔で迎え入れる。
「作戦内容はともかく、友軍の長である我をあんな使い方をするとはな」
「そこは不死王の力を信じてのことですよ。現状の英雄レベルなら純粋な戦闘では負けるとは思わないので」
「それにしても、陣形の配置からトラヌビスの裏に回ると予測できるものなのか?」
「それは私が今一番やられて困るところを抑えただけですよ。防御は自分がやられたら絶対にイヤなところを絶対に起こさせないようにするのが私の戦略ですよ」
「我が攻める時もかなり苦戦しそうですね」
「そんな日が来ないことを祈りますよ、不死の軍団なんて相手にしたくないので」
2人は笑い合いながらも腹のそこでは決戦になったときにいかに攻めるかをシュミレーションしていたのだった。
「綾の予想ではこのまま停滞し、お互いに消耗しきる前に停戦を提案するとのことだったな」
「はい、向こうも攻め込んだ手前、そう易々と停戦の提案はできないと思いますので、予想では3日後どちらもそれなりに消耗し出したタイミングかと」
「なら我の役目はこれで終わりだな」
「そうなるといいんですがね、相手は流水疾風の策略家なので、最後まで油断できません」
「そこまで言わせるとは、うちの英雄にも見習ってほしいものだ」
つづく




