第25話 ソウヤ平原大戦
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
ガンラン同盟とタレントーラの国境周辺のソウヤ平原に両陣営は正樹の予想通りの配置になった。
グレイヤはその配置を確認して、正樹に
「まさかここまでピタリと当てるとは思いませんでしたよ、さすがですな」
ガッハッハと笑いながら話しかけた。
グレイヤの大戦の前でもいつもと変わらぬ雰囲気が兵達に安心感を与えていた。
「問題はここからですよ、不確定要素としてのテンレンカがどう動くのかが今回のカギになりそうです」
結局、エンデリオン、ガンラン同盟、シリオンパレスの3か国をもってしてもテンレンカの派遣軍勢や配置がまったくわからなかったのだ。
むしろ、配置すらされていないかのようだった。
「うーむ、やはり昼間はガイコツや幽霊の派遣は難しかったのだろうか?」
少し、小高い丘から見下ろすようにしていた伸治が正樹らの方へ来ていった。
「そうなのかな?あたしはなぜかすっごくやな予感がしてるんだけど」
志乃はなにかを感じとっている感じだった。
「何にせよ、作戦はそのままだ、それぞれの役割頼んだぞ」
「おう、おかせておけ」
「やることはちゃんとやるからね」
3人は自分の部隊へ戻っていった。
一方、タレントーラ側
「トラヌビス様、我が軍の配置完了しました。なお、バルカルサス軍の配置も完了したと報告を受けております」
伝令がトラヌビスに向かって、敬礼をし報告をした。
「ご苦労、下がってよいぞ」
伝令はすぐに幕舎を出ていった。
幕舎内にはトラヌビスともう1人、タレントーラの召還英雄、高梨 綾がいた。
綾はウェーブのある赤みがかった色のミディアムヘアの女子高生だった。
「まったく、私がいない時に勝手に共闘をきめちゃって!私の能力は説明したでしょ!」
と頬を膨らませて怒り心頭の様子だった。
「いや、それは申し訳ないが、我は王してだな攻め込まれるなら迎え撃たねばも」
トラヌビスはあたふたしながら答えた。
「我なんてカッコつけちゃって、そもそも、うちの城の地形と私の力があればそうそう負けないんだからここまで来ることもないのよ。それなのにバルカルサスとテンレンカに唆されちゃって」
「うーー、すまぬ」
トラヌビスは素直に頭を下げた。
部下が見たらショックを受けそうだった。
「まぁいいわ、ここまで来たんだしそれなりにやらないとね。どうせ、向こうは英雄が総動員だろうしね」
綾は腕を組んで、思案しながら幕舎内を歩き回り始めた。
「アヤよ、なにかいい作戦はあるか?バルカルサスは左右で牽制にとどめるようだし、テンレンカに関してはアレだから」
トラヌビスはおずおずとお伺いを立てるように聞いた。
「主導はエンデリオンとなると、作戦はあのマサキ。負けないことを前提において、マサキは搦め手を使ってくるだろうから」
そこまで考え、急にポンと手を打ち、なにかをサラサラと書き始めた。
「至急、うちの部隊にこれを伝えて、そして、テンレンカの人を呼んで」
トラヌビスは慌ててそのようにした。
「これでいけるはず、私ならこうするし問題はその先になにかあったらすかさず撤退しかないわね」
トラヌビスに指示を出させた後も綾は1人で呟いていた。しかし、それ以上の指示はトラヌビスに出されることはなかった。
つづく
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