第21話 英雄会談
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
エンデリオン、ガンラン同盟、シリオンパレスの3国による会談はトップが国を離れられないため、それぞれの英雄同士での会談となった。
会談場所は3国からもっとも近い世界の中央アレスにある村、サンドラにて行われることになった。
サンドラは小さな村だが、アレス内にあるため、どこの国にも属さず自治地区になっている村だった。
サンドラの集会所
エンデリオンのマサキ、ガンラン同盟のノブ、シリオンパレスのアマの3人が集まった。
「まず、遠路はるばる集まってもらい感謝します」
発起人であるエンデリオン代表の正樹が挨拶をした。
「エンデリオンの召還英雄、マサキです」
座ったままだが、頭を下げた。
「ガンラン同盟のノブだ、よろしくしようぜ」
伸治が軽く頭下げつつ言った。
「シリオンパレスのアマです。よろしくっす」
志乃もノリの軽い挨拶した。
「俺達は同じ日本人だ、ここでぐらいは砕けた感じにしたいがいいだろうか?」
正樹が確認を取ると2人とも頷いた。
「ありがとう、まず、この3か国で協定を結び、タラントーラを落としたいと思っている」
「ふむ、うちとしてはタラントーラが落ちれば利益になるがシリオンパレス的にはどうなんだ?」
伸治は志乃にふった。
「あたしらとしても龍騎連邦に今ケンカ売るよりかは全然いいっすね。むしろ、そちら2か国に恩が売れるなら余計に」
志乃は表裏のない感じで本心を語った。
正樹はそんな2人を見て、ふーとため息をつき、
「まさかそんなにストレートに言われるとは、いろいろ考えてた俺がバカみたいだよ」
正樹はやれやれっていったリアクションを取った。
「ハッハッハッ、アマの方は知らんが、オレはそんな腹芸は出来んからな」
「あたしもそういうのは得意じゃないからね」
あっけらかんと2人は笑い飛ばした。
「わかった、俺も隠し事なしでいこう」
一呼吸をおいて、正樹は今回の協定の真意を話すことにした。
「エンデリオンはバルカルサスにしてやられたんだ」
正樹はスパイのこと、ダンジョンでのことをすべてではないもののある程度話した。
それをじっと2人は聞いていた。
「というわけで、ガンラン同盟よりもバルカルサスを打倒したいっていうのがエンデリオンの本音」
「それで、その前にタラントーラを落として足掛かりにしたいというわけか」
伸治がふむふむと頷いた。
「あたしにもわかりやすい理由だね、変に隠されるより協力しよってなるよ」
「なら、協定には賛同でいいか?」
正樹が聞くと
「一応条件が一つある」
伸治は人差し指をピンッと立てて言った。
「あたしも手放しで賛同は難しいね」
志乃もふんふんと頷いていた。
「まぁそうなるよな、可能な限り条件は飲もう」
「ガンラン同盟はタラントーラを落とした後、隣接している南側を領地としてもらい受けたい」
「シリオンパレスは領地は要らないから接収した財宝の3分の1を優先的に選ぶ権利がほしいな」
正樹は2人の条件を一応吟味してみた。
正樹も当然2か国が無条件ではないことは前提だったし、2人の要求も想定内だった。
だが、ここで即答してしまうと追加要求があるかも知れないので、エンデリオンの最適となる落としどころを考えたのだ。
そして、伸治の方を向き、
「わかった、ガンラン同盟には半分は領地として認めるが残りは共有地区とし防衛を任せたい、ただ広大になるので攻められても最低限の防衛でかまわないっていうのはどうだろうか?」
正樹の提案に伸治は
「領地がもらえるなら仕方ないか、どっちみちバルカルサスから防衛は必須だしな」
正樹は志乃の方を向き、
「シリオンパレスは3分の1なら優先権はガンラン同盟の次に、4分の1なら優先権は1番というのではダメだろうか?」
志乃もむーーっと頭を抱えて、
「わかりました、4分の1で手を打ちましょう!」
こうして、3か国によるタラントーラ討伐協定が結ばれたのだった。
つづく
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