第19話 シリオンパレス
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
エンデリオンとガンラン同盟の停戦会議中の妖精の国、シリオンパレスにて
「報告致します、エンデリオンは我が国の捕虜と引き換えにガンラン同盟の提案を飲む模様です」
フェアリー族の兵士は報告するとすぐに退室した。
シリオンパレス王城の王座に女王シリヴィアが鎮座し、その周りをうろちょろと茶髪のショートヘアの女の子が動き回っていた。
「いい加減じっとしてくれないか?アマよ」
シリヴィアがアマこと天美 志乃に声をかけた。
「いやー、あたし考え事する時は動いてないと考えがまとまらないんだよねー、おかげでテストの時は大変」
「そのテストとやらがなにかはしらんが、普通はじっとするもんなんだかな?」
シリヴィアはやれやれとコミカミに指をもっていき、精神的頭痛に耐えていた。
「まぁ、アマの発想は突飛が過ぎるがなかなか有用なものが多いから許すとしよう」
「でしょー、今回の援軍に送ってあえて一部を捕虜にさせて、ガンラン同盟と接触大作戦もなかなかうまくいったしね」
志乃はえっへんと胸を張った。
「エンデリオンはこれでしばらく外への動きを封じられたと思うから今のうちに手を打たないとね。向こうはマサキっいうとんでもない戦略家だし、油断するとあっっという間に負けちゃうから」
「ほぅ、そやつはそこまでなのか?一度会ってみたいもんじゃ」
シリヴィアは志乃の評価の高さに正樹に興味を持った。
「しかし、先に北のドラゴンどもをなんとかしなければならんな」
シリオンパレスの北側、大陸の西にドラゴンの国、龍騎連邦があった。
ドラゴンは数自体は少ないものの、その力は一騎当千、数匹でも街を壊滅できるレベルであった。
「あー、そっちは大丈夫だよ、さっき相互不可侵の条約締結の使者送ったから」
シリヴィアはびっくりしたあと、大きくため息をついた。
「アマよ、何度も言っているがまずは我を通してくれ、トップが知らんのは問題なんじゃ」
「あーごめんごめん、忘れてた」
志乃は手を合わせて軽く謝った。
「まったく、困った暴走娘じゃわ、ドラゴンどもが大人しくしておるのであれば、次の手を移らねばな」
「そっちも準備できてるよ、使者も龍騎連邦へ送るついでにお願いしたよ」
シリヴィアはさっきより大きくため息をついた。
「暴走さえしなければ有能なんじゃがなー」
二つ名、天真爛漫な暴走娘の名に恥じぬ独断専行ぶりであった。
「アマよ、事後でかまわんから必ず我に報告はしてくれ」
シリヴィアは頭を抱えながら今後の作戦を練り直すのであった。
つづく
お読みいただきありがとうございます
毎週月曜の17時を目標に執筆しております
ご感想などいただけると励みになりますので、よければお願いいたします
別作品もございますので、お気に召しましたらそちらもお読みいただけると幸いです




