第13話 初クエスト
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
親衛隊を結成して初顔合わせの日
「というわけで、諸君らにはマサキ殿の親衛隊のチームとして参加してもらいたい」
グレイヤと正樹は親衛隊のメンバーの前に立ち、チーム発足の説明などをした。
「今のうちに何か質問があれば受け付ける」
グレイヤは説明を一通り終え、メンバーに確認をした。
おずおずと手をあげたのはシルファだった。
グレイヤは発言を促すと
「あのー、辞退ってできるんでしょうか?」
グレイヤはまさかの質問に驚きを隠せなかった。
「ふむ、辞退は自由ではある。辞退したからといって待遇が変わることないと約束はしよう」
それを聞いてシルファは安心したような表情を見せた。
「ただ、ある程度自覚はあると思うが、このチームは部隊での運用が難しいメンバーが主に選抜されている。逆にいうと少数チームなら能力が突出している者を選んでいる」
「ちょっとグレイヤさん、そこまで言う必要は」
正樹が口を挟んだが、グレイヤはそれを制止し、
「現状部隊に配属されても貴殿らは結果を出せない可能性が高い、しかし、その才能は光るものがあるため、今回親衛隊として抜擢された。それでも辞退するのであれば、快く受け入れよう」
グレイヤは穏やかにしかしはっきりと宣言した。
メンバーは黙り込んでしまった。
全員がうすうすでも自分が部隊への配属が遅れていることを理解していたからだ。
「辞退はなしということでよろしいか?」
グレイヤが最終確認をすると、全員が頷いた。
「では、マサキ殿、後はよろしく頼みます」
グレイヤはお辞儀をして、その場を去っていった。
残された正樹ははははっと笑みを浮かべて、
「えーっと、今回召喚された正樹です。皆さんの一応リーダーということになります。少数精鋭って感じで単独行動が許される部隊になりますので、作戦等も随時お知らせしますね。あとは、えーっと、そうだ、一週間後にチームの連携の確認も兼ねてクエストに向かいます。詳細は後程お伝えしますので。それでは今日はこれで解散とします」
一週間後、クエストの日
「皆さん、今日のクエストは村の近隣に出来たゴブリンの巣の殲滅です」
ゴブリンの巣の殲滅は基本的に冒険者に依頼しているのだが、今回は親衛隊での討伐となった。
巣自体は大きくないようなので苦戦することはないと思われていた。
「作戦について何か案ある方いますか?」
一応作戦は考えているが、正樹はメンバーに参謀的な役割が出来る人がいないか確認しようと思った。
すると、攻撃役のサンガが手を上げた。
正樹が促すと、
「最善を尽くすなら、まず、偵察を出して他に巣への入り口がないか確認し、その上で正面から弓矢と魔法にて攻撃がよいかと。その際魔法は水か雷が適切かと具申します」
正樹は正直驚いていた。
自分と同じ作戦を立案したからだ。
「その案を採用します、今より半刻後からレンとランの両名に偵察を指示します、その結果を聞いた上で、突入編成を行います」
「「はい!」」
レンとランは返事をし、すぐさま偵察の準備に取りかかった。
「他のメンバーは突入準備をしておいてください」
「「「はい」」」
それぞれ、武器の手入れの確認や道具の整理などを始めた。
(サンガは参謀も出来るかもしれない。親衛隊を二分して作戦を行う時に俺と別部隊にした方が良さそうだ)
正樹は今回のクエストで早速収穫があったことに喜びを感じていた。
これが油断となり、後々問題へと発展していった。
つづく
お読みいただきありがとうございます
毎週月曜の17時を目標に執筆しております
ご感想などいただけると励みになりますので、よければお願いいたします
別作品もございますので、お気に召しましたらそちらもお読みいただけると幸いです




