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【番外編1P】少女は貧田を知っている

番外編です!

怖い というか、ツッコミどころ満載です(笑)


とっても怖い話だから、

漆部屋のみんなには内緒。

夏の怪談話の時に取っておこうと思ってるくらい。


だから、怖い話が苦手な人は、

ここから先は聞かない方がいいかもね。




私は貧田先輩を知っている。


とは言ってもあの貧田さんと貧田先輩が同じ人物かは分からないんだけどね。

でも、貧田って珍しい名字だよね?



私が貧田さんと出会ったのは一昨年のこと。

市内の総合病院だった。


私も彼女もその病院の入院患者だった。


私は大腸の病気で服用していた薬の副作用の為、緊急入院した。

私の持病はけっこうな難病だそうだ。


そして彼女は、確か肺が悪いようなことを言っていたと思う。



私の胃は空っぽで、

キレイな空気を吸って膨らませたくて、ある日病院の屋上の空中庭園へ体を引きずって行ってみた。


雲一つない高い空を、

結局、息をするのも忘れてぼーっと眺めていると、

コホンコホン咳が聞こえる。



隣のベンチに高校生ぐらいの女の子がいるのに気づいた。

彼女も私に気がつくと話かけてきた。


「これ食べない?お菓子、いっぱい貰ったんだけど、私は具合悪くて食べられなくて」


見ると、ビニール袋にお菓子が山ほど入っている。


「でも、私も具合が悪いから、食べられないよ」


「·········ごめん、そっか」


その時私は食事療法食と点滴で栄養をとっていたのでそれ以外のものは受けつけない。

子供の頃から栄養が足りていないのか背が低くて、投薬で頭髪も薄くなって帽子をかぶっている。

年齢どころか性別も分からないと思う。


「小学生ぐらいならお菓子好きだと思ってさ。私は元々甘いのは好きじゃないんだ」


「小学生じゃなくて私、高校生だよぉ!」


その女の子はちょっとイジワルだ。


もう行こうっと、と思ったけど

正直、同い年くらいの人と話せたのが嬉しかった。


··········あれ、今、ゆっくり貧血を起こし始めてるかも····

このまま黙って座っているしかないか···········



私は隣に座っているきっと同い歳くらいの少女の独り言のような話を、脱力のポーズで静かに聞いていた。


少女は、退院したら誰に会いたいとか何を食べたいとか、そしてこれから自分がすべき目標の話しをしていた。


話はどんどん具体的になってくる。


彼女はアイドルを目指していて、現在アイドル事務所に登録中だが、グループのメンバーが集まるまでデビューはお預けだそうだ。

只今地下アイドルとして奮闘中☆だそうだ。


地下アイドルってなんだろう?


私は血の気がぐんぐん引いていく頭でぼんやり考えた。


私にも目標は幾つかあったけど、

ネコを飼いたいとか、ピザが食べたいとか?

両親は私は生きてるだけでもう十分〜〜と満足してくれていた。



そう思うと、彼女は酷く強欲な人に思えてきて。


「ズルいなあアイドル。私もなりたいなぁ」


なんて言ってみた。

少女は自分のブロマイドを譲ってくれた。


「え〜いいよ〜アイドル!

退院したらグループに入れてあげるよ。

あ、でも中学生になってからね!

お菓子もいっぱい貰えるし···········

あっ他にも病室にいっぱいお菓子あるんだよ。あんたが食べられるものあるかなぁ?」


折しもバレンタインデーが終わったばかりだ。

彼女はファンにいっぱいお菓子貰ったんだって。

バレンタインデーって女子にもチョコあげちゃうよね!


私は脱力の症状でもう話せないと思ったけど、重かった口で答えていた。


「························飴なら········

先生が、お腹ををなるべく空っぽにしたいけど、··········飴なら大丈夫だって」


「!分かったよ!そうだ、私、貧田っていうんだよ」


「········私は、なめこ川、·····だよ」


そう言うと、貧田さんはにっと笑った。

私は青ざめた顔で、笑えたかどうかは分からない。


結局のところ、

その後私は危篤となって、そのままもっと大きくて専門的な病院へ転院して行った。

なので、バレンタインデーの飴は貰えなかった。




それから、奇跡的に病気が平癒した私は定期的な通院のみで過ごせている。

今は大学に入り漆という目標を見つけて邁進中だ。

なので貧田さんのアイドルグループに参加できないのは、謝りたい。


そして、テレビでネットでアイドルをチェックしている。

貧田さんは近いうちに何処からか出てくるだろう。


地下から地上を目指すって言ってたからな〜



でも、········もし、こんなところで同じ大学で漆部屋で幽霊部員だなんて、まさかだよね、でも、本当にあの貧田さんだったらどうしよう!?





これが、私の怪談話の全容だ。

え、全然怖くない??


ほら、病気とか、危篤とか、はらはらするよね!?


私は今、貧田さんを見つけるためにポスターを描いているところだ。迷い猫ジャン•ピエールにしてあげたみたいにね。



そうそう、貧田さんは信じられない美少女だ。

色白ほっそり黒髪長髪大きな目睫毛びっしりの正統派美少女だ。

ブロマイド見る?


ポスターの似顔絵はばっちり!

名前もフルネームで書き込んだ。

『貧田 光輝』って男の子みたいな名前だよね!

名字より名前が輝いていてちょっと笑っちゃった。


彼女はきっと見つかる。


私は夢の話の続きをもっと聞きたいんだからね!


ここまで読んでくださりありがとうございます!

貧田を加え第二章に続くかも!?

ご期待ください!


ブックマーク&評価&感想など、お気が向けばぜひぜひよろしくお願いします!


下にTwitterのリンクを貼りました!

すずいっとスクロールしていただいた広告の下です。

漆工芸についてちょっとだけ載っていますのでぜひおいでください。

うさぎとの生活や小説の挿絵も載せていく予定です♪

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