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16話目 歓迎パーティ

うるしのへや、完結しました!!

読んでいただいた方ありがとうございました!!

「高木!パーティはまだ終わってないわよ~!!

はい!っからの〜!〜!〜!」


曽根は用意されていた『祝・高木退院』の垂れ幕を力強く引っ張った。

下に別の文字が書かれた垂れ幕が現われた。


『ようこそ漆部屋へ・・新•入•生!!!なめこ川ちゃん!!!』


皆の輪の中心には、貧田改めなめこ川、高木の同級生の少女が立っていた。


「はっはっはっ!いやあ、おどろいたよ、君がまさかこのポスターを描いたとは」


いつのまにか黒島教授が加わっていた。


なめこ川のジャンピエールの似顔絵が描いてあるポスターを持っている。

このポスターは、許可を貰わずにあちこち貼りまくったので剥がされて、先日学生課からまとめて返却されてしまった。


「校内の掲示板に貼ってあったものを拝借したよ。こいつはものすごい絵だ。

·······凄まじい、蘆雪の屏風の巨大トラとも通ずるような、君の絵画の才能を見込んで漆部屋への編入を認めようじゃないか!

ええっと、君の名前は何だったかな?」


どうせすぐ忘れてしまうのに教授は聞いてみた。


「なめこ川ですっっ」


二人は最近ずっとこんな調子のやり取りを続けている。



「は、そんな、あれ???」


高木はなめこ川の正体を知って混乱している。


「じゃあ、あのポスターのジャン•ピエールの飼い主が······」


「芸術とは技術じゃあない!

新しい自分の世界を表現しようとする創造のパワーなんだ!」


「強力なライバル登場ね····この前の課題も私たちが手伝って、結構いい出来のものを提出させたのよ」


女言葉が全然抜けない曽根は親しげになめこ川の後ろに両肩に手をかけて立っている。


「!」


勝ち誇った笑みの曽根と、包帯でぐるぐる巻きの高木は向き合った。


「曽根、お前の差し金か!

純真な貧····なめこ川に人を騙させるな!!」



睨み合った二人は眼から火花を散らした。

また始まりそうだ。

なめこ川は遠い目で思った。


漆芸は弱肉強食、サバイバルだ。道は容易くない。


「そういえば、私、いつ漆にかぶれるのかな」


なめこ川は、意外に丈夫な小さな手をひらとかざした。


「50人に一人くらいは漆にまったくかぶれない体質のやつがいるからな~

パッチテストやってみる?」


と黒島教授。


「はいっ!」


(早く漆にかぶれたい)


なめこ川はそんなことを考えていた。

そしてこれだけは言っておきたい。


「高木くん!Sの座は諦めたけど、漆では負けないから!!」


「はあっ!?」


なめこ川は今日からうるしのへやで1番のStar(星)になるのだから!



造形棟の午後を、ジャンピエールが「ふにゃ~あ」と鳴き窓の外を行き過ぎた。


少〜しでもお心に引っかかったらちょぴっと評価頂けるとうれしいです!

よろしくお願いいたします!

続編あるかもなのでブクマもぜひぜひよろしくお願いいたします!

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