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推しの悪役令嬢なので全力で守ろうと思います!  作者: 小鳥遊
推しのために生きていました
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愛の大きさ

告白した。してしまった。


これで良かった。返事がどうであれ、結局俺とハンナはこの邸宅で一緒に過ごす。


俺のしてきたこと、言ってきたことを考えれば、この告白は失敗するに等しい。


それでも良い。それくらい好きなのだ。だが、断られるのを待つほど俺は寛大じゃない。


明日からは、我慢しなくて良い。俺の好意を存分に示せる。


今までどれだけ我慢してきたことか…。


ハンナが可愛いことを言うたびに、俺に笑いかけてくれるたびに、俺の理性は切れかけた。


俺にしか見せない素顔が、何とも言い表せないくらい愛おしい。


初めは感情を読み取れなかった。


だが、日が経つにつれ、一緒にいる時間が増えるにつれ、彼女の口角が少し上がったり下がったりしているのを見て、心が穏やかになった。


そして、デートの最後に見る事が出来たハンナの心からの笑顔は、女神が舞い降りたかと思った。


確かに、皆の前でハンナは常に笑顔でいる人だ。それでも、今の俺になら分かる。


あの笑顔は自分を守るために身につけた笑顔だ。それに、あの笑顔は一定の距離を保たれているようで、もしあの笑顔を俺に向けられたら、俺は耐えられないだろうな。


俺にしか見せない笑顔は、誰にでも見せる笑顔とは訳が違う。こう、何と言うか、色々な感情が一気にくすぐられる。


愛しくなって、嬉しくなって、少し恥ずかしくなって、最後にはやっぱり愛しい気持ちが1番大きくなった。


本当に好きだ。


どうして好きかと言われれば、間違いなく全てと答えるだろう。


ハンナの勇敢な行動

たまに見せる弱い一面

俺のために頑張る健気さ

自分を守るために身につけた表情

俺にしか見せない表情

率直に伝えてくる素直な言葉

俺が弱った時に頼りになる姿

俺を1人の人として見てくれる目

綺麗な景色を見せた時の無邪気さ


などなど、上げていくとキリがない。


けど、1番の理由は、彼女だから。彼女がハンナ・アディノールという人物であるから。だから愛しい。


他の誰でもない彼女だから、愛しくて好きでたまらないんだ。


"俺も末期だな…"


ハンナに出会う前の俺が今の俺の姿を見ればなんて思うだろうか。


女性を好きになる事なんてないと思ってたあの頃が懐かしい。


とにかく、明日から楽しみだ。存分に俺の愛を彼女に示してやる。


◇◇◇


これはどう言った状況でしょうか。


パーティーが終わった翌日、目が覚めたら隣でルーカス様が寝ていた。


"もしかして、我慢しないってこういうこと?"


いつも寝覚めの悪いわたしも、今日ばかりは完全に目が冴えた。


寝起きこの顔は心臓に悪い。しかも普段見れない寝顔が可愛い。寝顔は可愛いけど…


是非とも抱き枕にするのはやめて頂きたい。動いたら目が覚めちゃいそうで動けないし、どうしたものか。


わたしが必死に考えていると、ルーカス様の目も覚めたようだ。


「ん?起きたのか、ハンナ。おはよう」


この人目覚め良すぎではないだろうか。もしかして起きてた、なんてことはないよね。


「おはようございます」


目が冴えたと言っても、まだ表情がコントロール出来ない。


わたしのマヌケな表情は今頃見られていることだろう。


「ぅ"…かわい…」

「え?」


「いや、寝起きのハンナはまた違った可愛さがあるなと思ったんだ。」


とても平然に言ってのけるルーカス様に驚きを隠せない。そして恥ずかしい。


でも、ルーカス様も耳が赤くなっていることから恥ずかしがっているのが伝わる。


ルーカス様の耳はとても正直らしい。


わたしもルーカス様にしてやられてばかりいる訳には行かないという謎の対抗心が湧いた。


「ルーカス様の寝ているお姿もとても可愛かったです」


「かわ…?!」


ルーカス様はどうやらわたしの可愛いという言葉に反応したようだ。


確かに男性を可愛いというのは失礼かもしれないなと少し後悔した。


なので、少しだけ訂正する。


「ウソ…ではないですけど、可愛くてカッコいいです。」


わたしが正直に言うと、ルーカス様は顔を真っ赤にした。


「やめてくれ…俺が悪かったから……。」


ルーカス様は左手で顔を覆っている。


可愛らしいものだ。あの公爵にまさかこんな一面があるだなんて、誰も思わないだろう。


この仕草を見る事が出来るのはわたしだけ。


考えたら楽しくなってきた。


でも、この楽しさにずっと浸かってることは出来ない。今日もまた仕事があるのだ。


むしろ誕生日の分の仕事が溜まっていていつもより忙しい。


「ふふっ…そろそろ起きましょう。ルーカス様。お仕事がありますよ。」


「分かってる。分かってるんだが、名残惜しいな…。」


そう言ってルーカス様はわたしを抱き寄せて頭を擦り寄せてくる。


名残惜しいと言っているが、今日はルーカス様は邸宅での仕事なのだから、どうせ一緒にいることになる。


「すぐに会えます。」

「そうだな…。」



一通り会話を終えたので、ルーカス様は一旦部屋に戻り、わたしも顔を洗ってネグリジェから部屋着に着替えた。



そして今はルーカス様と書類の整理を行なっている。


いつも通り、ルーカス様の膝の上に乗って…。


「ルーカス様、恥ずかしいのですが…」


「やっと意識してくれたのか?今までは何も言わなかっただろう?」


「もしかして、あの時から…?」


「当たり前だ。好きでもない人を膝の上に乗せる訳ないだろ。」


言われてみればそうかもしれない。


あの時は過保護だからだとばかり思っていたけれど、まさかわたしのことが好きだから…?


"だからあんなに献身的に介抱してくれたの?"


いや、変な考えはよそう。


「そう、ですか…」


「可愛い」

「…………」


「好きだ」

「………っ」


「愛してる」

「っ〜〜///」


「仕事中に囁いてくるのはやめてください…!」


見てくださりありがとうございました!

次話も見てくれると嬉しいです!


ラブラブ甘々な2人も書いてみたかったので書けた時はテンションが上がってました笑

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