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その16

後半はふわふわヘアーさん視点の話になります

「こっちまで聞こえてます団長。そしてそんなやつなんか食べては駄目ですから…腹下しますよ」



そう言ってふわふわヘアーさんはわたしとユフィさんをべりっと剥がします

そしてわたしをびたんっと音がするんではないのだろうかってくらいぞんざいに床に捨てました

だからっ!痛いんですけども!



「ライフ。かれんをぞんざいに扱うのは許さない」


はうぅっ!ユフィさんかっこいいです!もっと言っちゃって下さい!


「………失礼致しました」


うわぁ、ふわふわヘアーさんとてつもなく嫌そうです…!

渋々言いました感が否めません


「僕じゃない。かれんに言って」


え?え!?

なぜこちらに振ってくるのですかユフィさんよ!



「……………」


うぅ、めっさ睨まれてます!

そ、そんなに睨まなくても良いのではないのでしょうか?


「……………俺は認めないからな」



……えぇぇ!?嘘でしょう!?それ、謝罪ではありませんよ!?寧ろ喧嘩売ってますよね?


…そんな目したって無駄ですからね。

わたしは喧嘩は買いません!

ここは平和的に解決致しましょう



「えぇっと…宜しくお願いします」


わたしは右手を彼に差し出します

…が、


「……俺はお前とは宜しくしない」


わたしの手は無視されました

それより、宜しくしないって新しい返し方ですよね!今度使ってみましょうか



「…じゃあわたしは勝手に宜しくします。ふわふわヘアーさん」


「ふわっ!?お、お前!なんて呼び方するんだよ」


「え?だって名前分かりませんし…」


「団長が何回も言ってただろうが!お前の耳は飾りか?…ったく…俺はハルヴェスト・ライフだ」


「ではハルさんですね、宜しくお願いします。因みにわたしの名前は近藤かれんです」


きちんと自己紹介も含めて挨拶しました。これはマナーですよね!そしておまけにわたしの笑顔もつけときます



「………あぁ」


こころなしかハルさんのお顔が青ざめた気が…

わたしの笑顔、そんなに凶器ですかね?









ハルヴェスト・ライフはひとり頭を抱えていた。

その原因は勿論目の前の『かれん』という少女のことである。

この少女は不可解な点が多すぎる

髪と瞳の色が明らかにおかしい。

変な服を着ている。

団長の妹である。

頬が柔らかい。


中でも3つ目の団長の妹である。は肝が冷えた。


俺の上司であるユフィ・ローランド様は女…というか人があまり好きではない。という印象が与えられている

彼は魔法団のトップであり、見目も麗しい。必然的にモテるのだが、どんな可愛らしい美しいご令嬢や美女が目の前に居ても物凄く冷たい目を向けられるのみ。その冷たい目に耐えられた強者は今のところ居ない。…因みにその冷たい目を向けられた者の後遺症としては主にふたつ種類がある。1つめは『2度と団長と会いたくない、恐ろしい』と思う者。だがこう思う者は圧倒的に少ない。そして圧倒的に多い後遺症が『あの冷たい眼差しに惚れた』である。

そして今尚、後遺症者と言う名の信者が増え続けている。


話は大分それてしまったが俺が肝が冷えたと言った意味はこれでわかって貰えただろうか?

要約すれば、女嫌いの上司が突如摩訶不思議な生き物を溺愛し始めた。だ


団長と溺愛という言葉はミスマッチ過ぎて笑えてくる。さっきの『かわいい』発言は本当に驚いた。あんなに熱っぽい声を出す団長なんて考えられなかったため一瞬俺は固まってしまった

確かに目の前の少女は顔は整っている。華奢で思わず守ってやりたくなるような雰囲気はするのだが………解せん。ここまで溺愛する必要性も感じられないし、それにさっき妹になったなんて理解不能だ。

ずっと離れて暮らしていた兄弟が再開。ならば『さっき』という言葉は使わないはずなのに…


『妹』発言に驚いており忘れかけていたが、この少女。明らかに絶対的におかしい、髪と瞳の色が。

これはどうみても黒色だろ、濃紺とかには見えないし、わざわざ染めるような色見ではないし、例え染めたのならば相当髪は痛むはずだが、この少女の髪はさらさらで痛みを知らないような髪質だ。

…ということはこいつはこの国の人間ではない。それにもしかしたらここの世界の人間ではないのかも…いやそれは流石に考えすぎか



様々なことを分析してみて改めると、こいつはもしかしたらとても重要な人物なのかもしれない。

この国の権力者の五本の指におさまるほど偉い人の妹としてならば当然かと思えたし、なによりこいつは色々とおかしい。

それに俺を見ても何も感じないというのも驚いた。


一応俺もそれなりの地位についてるわけで。きっと俺のことを知ってるやつは先程のようなタックルはしてこない


よって俺はこいつの事を、この国ではないどこかの国の偉い人と考えることにした



だが、そのことと団長のことは全く関係ない



団長は俺の上司だが、恩人であり畏れ多いが、兄のように思っている。

それをどこの馬の骨かも知れない奴に渡す気なんて持ち合わせていない。


それに団長はべたべたに甘やかしているが、こいつは本当にこの国に害がないとは誓えない。



こいつがこの国に、団長に害を及ぼす人物だとわかれば即切り捨てる





と誓ったのはいいが。

なんだこのほのぼのとした空気は


「…………落ち着く」


「わたしもですよー」



そう言ってまたくっつき始める件の少女と団長

………本当にこの姿は他の部下には見せてはならない


そう新たに誓い、俺はまたこいつを剥がしにかかった





登場人物も増えてきた所なので、

人物紹介の話を一番初めに置きました!


書いてあることはこの話を見た方にはネタバレにはなってないはず…!

気が向いたら閲覧お願いします




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