04
…彩芽はそのまま一人で下のフロアに移動する。
それを見ていた立花はバイキングストックの場所から立ち上がり「便所…」とだけ海田に言って歩き出す。
海田は静かに頷く。
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…下のフロアに来た立花は、腕組みをして壁にもたれている彩芽に声をかける。
「なにしたんだ…?あの騒ぎ…」
「なにもしてませんけど?『東条さんとラブラブなの?』ってからかっただけであの子が急に癇癪を起こしただけですよ?」
「嘘つけ…」
溜め息をつきながら頭を掻く立花。
あの騒ぎは、それなりの距離にいた者達はみんな見ていた。
「あんま目立つような事すんなよな?」
「…騒ぎ出したのは彼女なんだから仕方ないでしょう?」
「……」
立花は再度溜め息をつく。
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屋上では、春香が地面に両手をついて座り込み怒りを鎮めるため深呼吸する。
東条は、彩芽が行った下のフロアに立花も行ったのを見ていたので考える。
「……まぁ何か話してるんだろうな」
…そこへ麗と美優が春香に近寄る。
「春香さん…?」
「…!」
春香は顔をあげて心配そうにこちらを見る麗と美優の顔を順番に見る。
「なにかあったの春香さんっ?大丈夫?」
美優も春香と同じ目線の高さになるようしゃがんで言う。
「別に、大丈夫よ…」
「彩芽さんとケンカしたんですかっ?」
「ちょっとね、嫌なこと言われちゃって…私がカッとなったのが悪いの」
深呼吸して立ち上がる春香。
「気にしないで2人とも。ちゃんと仲直りするから」
そう言って春香は笑顔を見せる。
そのまま冷静になって胸中で思う…
そうだ…
彩芽さんは私たちを餌のつもりで連れて来たと言っていたけど…
皮肉なもんで…
彩芽さんが来なければ私たち3人は助かってないんだ…
あの冥牙に殺られて終わっていた…
どう言う形であれ私たちは彩芽さんに助けられたんだ…
その命の恩人に殴りかかろうとしたんだ私は…
まだまだクソガキだ…
私は……




