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「ちなみにどこに向かってるんすかこれ?」
春香が助手席で言う中、麗と美優はいまだに後部座席で震えている。
「…おばちゃんをナメるべからずっ」
キラーンと目を光らせ得意げに言う彩芽。
「おばっ…彩芽さん28歳っしょ!?私の2コ上っ!!私2年後おばちゃんですかっ!?」
と春香が突っ込む中、彩芽が続ける。
「ふっふっふ…ダテに営業職で前線を走ってないわよ…客の好みを追求するあまり、好きでもないジャンルの映画やアニメや漫画…かたや経済情報誌から釣りや登山などの男くさい趣味の情報まで…おばちゃんはなんでも取り入れてるのさ…その中でゾンビもの映画ももちろん見ているわ」
外にゾンビがうようよいるが車を走らせておばちゃんは続ける。
「ゾンビもの作品の昨今で言えば"物資が集合している建物"に人は集まる…そう…ショッピングモール!」
ハンドルから片手を離し得意げに前方を指差す。
そこには地元でありがたい存在の巨大ショッピングモール…全国チェーンの『ミオン』がある。
「春香ちゃん達…大体ああ言うところの屋上に人は集まるのよ」
「そ…そう言うもんすか…?」
と汗笑いする春香。
春香はゲームの知識は多いが映画やアニメや漫画はうとい。ゲームに全振りしているからだ。
麗と美優も震えながらなにがなんだかわからないハテナマークを浮かべている。
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ショッピングモール『ミオン』の平面駐車場に入ると、複数体のゾンビが徘徊している。
それを避けながら走るが遅い動きでありながら車の音に反応してゾンビは追いかけてくる動作をする。
すぐに距離は離れ車の音が聞こえなくなるとゾンビは追いかけるのを辞める。
…音に反応する。
これもゾンビの定説だ。
…立体駐車場を車で登っていく。




