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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第941話:掘り出し物屋と黒の民

 フイィィーンシュパパパッ。

 ギルドへ来た。


「再びこんにちはー、ポロックさん」

「再びこんにちはぬ!」

「ハハハ、いらっしゃい、チャーミングなユーラシアさん」

「掘り出し物屋さん、もう来ちゃった?」

「今来たとこだよ」

「ありがとう。見てこよーっと」


 やや出遅れたが、雰囲気は楽しめるな。

 元々メッチャ欲しいものがあるわけじゃない。

 むしろ普段会えない人に会えるかもしれないから、そっちの方が楽しみだ。

 ギルド内部へ。


「あれ、ピンクマンとサフランがいるの珍しいね?」


 今まで掘り出し物屋でピンクマンに会ったことない気がする。

 とゆーか変態紳士は人の多いところにいること少ないしな?


「今日はメインの出物が、黒の民の呪術グッズなのだ」

「呪術グッズだったか。ポロックさんにマジックアイテムのアクセサリー等がメインとは聞いてたけど」

「売れ行きが気になりますね。売れ筋は工房の方に報告しようかと」

「なるほどー」


 どんなんが売れるかはあたしもちょっと興味ある。

 売れ筋を把握しておくことは、あたしにとっても重要だからな。

 どらどら? 黒の民らしからぬ、シンプルなデザインのグッズやん。

 おかしなドクロを入れんなって、掘り出し物屋さんの方からきつく言い渡されたんかな?


「まあパワーカード使いのユーラシアには用のないものだろうが」

「いや、黒の民のグッズが売れれば、あたしも嬉しいよ」


 微笑む二人。

 あんたらお似合いだってばよニヤニヤ。


「……すげー売れてるとは言い難いね。皆が興味持ってるのはわかるけど」

「少し残念ですね。爆発的に売れて欲しいんですが」

「うーん、マジックアイテムのアクセサリーを欲しがる、それのおゼゼを出せるとなると中級以上の冒険者になっちゃうんじゃないかな。中級冒険者以上なんてそもそも絶対数が少ないから、爆発的に売れることはないとゆーか」


 まあまあ売れてるんならいいと思う。


「効果としては問題ないはずなんだが。ドクロデザインも封印しているし」 

「あれ、ピンクマンも爆発的に売れて欲しいのか。呪術グッズって生産力に限界があるんじゃないの?」

「あるが、一時期に比べるとかなりの数を作れるようになってきてるんだ」

「へー、優秀だな。コラボが必要だね」

「「コラボ?」」


 首をかしげる二人。


「あんたら後衛だからわかりづらいかもしれないけど、ペンダントみたいなチャラチャラしたアクセサリーって、前衛にとっては結構気になるんだよね」

「なるほど、剣の柄や盾に仕込めればということか」

「そゆこと。黒の民は武器製作には向いてないと思うから、腕のいい鍛冶屋とコラボしてさ」

「魔法剣を安価で売り出すと?」

「安価で注文受けますの方がいいかな。アクセサリーなら初級~中級者向け後衛用に絞ってさ。よく売れてるのってその辺なんでしょ?」

「はい、初級~中級は人数が多いですからね」

「自動修復機能だけ付与した剣を安く売れるなら、量産してもよさそーだな」


 ルーキー冒険者が一番欲しいのって壊れない剣だわ。

 ロングソードとショートソードの二種類あったら売れちゃうわ。

 もっとも今日の出物もいいものならいずれ完売しそうだけどな。


「やっぱ量産するなら、購買層広いとこ狙わなきゃダメだよなー」

「冒険者向けじゃなくてか?」

「うん。帝国に冒険者いないしね」

「ああ、輸出も考えてるのか。運上げのラッキーアイテムで?」

「まあねえ。でも効果のわかりづらいものって、信用がないと売れないだろうしな。信用をどうやって植えつけるかってことを考えなきゃいけない」

「確かにな」

「ボチボチやむなしだわ」

「おい、ユーラシア」


 ツンツン銀髪の男ダンとマウ爺だ。


「何か買うのか?」

「いや、うちのパーティーに呪術アクセサリーは必要ないかな。ダン買ってあげなよ」

「マジックポイント自動回復アイテムが欲しいっちゃ欲しいな。買っていくか」

「「「毎度っ!」」」

「何なんだよ。商売人か?」


 あたしとピンクマンとサフランの声が揃ったことに驚いた様子のダン。


「嬢よ、薬草も売っておるぞ」

「あ、本当だねえ」


 消耗品もそんなに欲しいわけじゃないが。

 あれ、売ってるのなんだろ?

 種だからよくわからんな。


「掘り出し物屋さん、これ何?」

「いらさいいらさい。西域で細々と栽培されている、眠り草や湿布草などの種だぜ。薬の材料だ」

「へー」


 え、何。

 クララ欲しいの?


「全種類ちょうだい」

「全部? あんたらのパーティー、当然『ヒール』や『キュア』使えるんだろ?」

「いや、育て方研究してみようかと思って」

「ほう、育て方?」


 ピンクマンが言う。


「また商売のネタとして考えているのか?」

「病気には魔法効かないじゃん? 薬も出回って欲しいんだよなー」


 うちには優秀な畑番がいるから、栽培は問題ないだろう。

 薬を研究したい人がいたら提供してもいい。


「全部で二〇〇ゴールドだ」

「はい」

「毎度っ!」


 クララが喜んでるし、これはこれでいい。

 もっともうちは食べるものメインで栽培したいので、薬は専門の人に作ってもらいたいなあ。


「ピンクマンとサフランは、掘り出し物屋さんの様子を見届けたら村へ戻るんだ?」

「うむ。呪術工房へ報告と、醤油の生産の方を見てこなければ」

「醤油?」


 あれ、ダンも醤油に興味あるのか?


「醤油ってあれだろ? 黒っぽい、香ばしい匂いの塩水」

「そうそう。ダンのところの農場とコラボすればいいじゃん。醤油はお肉にも野菜にも合うんだから。『サナリーズキッチン』に卸して良さが理解されれば、レイノスで徐々に広まるよ」


 酢は戦争のこともあっていっぺんに広める必要があった。

 でも生産の方にもムリがあったしな。

 醤油はゆっくり浸透させるほうがいいかもしれない。

 どうせ移民には売れるし。


「マウさん達は?」

「反省会じゃな」

「「反省会?」」

「午前中、新人達とゴブリンの住処へ行ってたんだぜ。罠の復習しとかないとな」

「なるほど、勉強か」


 得心するピンクマン。


「ジーク君とレノア、まだ来ないね?」

「来たぬよ?」


 あ、ほんとだ。

 まあ呪術グッズメインじゃ、ジーク君とレノアに用なかったけどな。

 ピンクマンとも面識あるみたい。


「遅かったね?」

「足を洗ってたんだヨゥ! 糞まみれじゃギルドに入れないんだヨゥ!」

「そーだった」


 アハハと笑いながら食堂へ。

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