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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第1771話:大至急のクエスト

 ――――――――――二七七日目。


「姐御、今日どうしやす?」

「どうしようかねえ」


 朝食を食べながらうちの子達と相談だ。

 今日の夜はイシュトバーンさんを連れて、たわわ姫の家にお邪魔することにしている。

 ただ日中は予定がないんだよな。


「トゥデイはベリーナイスウェザーね」

「となればハマサソリの島を調査するのは有力だね」

「エーレンベルク家ランプレヒト伯爵に会うと言ってませんでしたか?」

「フィフィの爺ちゃんなー。もうちょっとフィフィの本の知名度が上がってからの方がいい気はしてる」


 ビアンカちゃんの本がどうなってるかも知りたいし、ラグランドの状況が気にならんこともない。

 意表を突いてソロモコでおにくびみらーもありっちゃあり。


「……でも今どうしてもやらなきゃいけないことじゃないな。ほぼ一日空いてるんだったら、魔境行く方が有意義なくらい」


 昨日ゲッケイジュが有用だと教えてもらったので、魔境に採取に行くという手ももちろんある。

 ただピンと来ない。

 あたしがピンと来ないとゆーことは、選ぶべきイベントじゃないのだ。

 『閃き』の固有能力のムダ遣いだって?

 そんなことないわ。

 有効活用だわ。


「ではどうしやす?」

「とりあえずアルアさんとことギルドで、素材とアイテム換金してこようか」

「「「了解!」」」


 おっぱいさんにたわわ姫クエストの進捗も伝えときたいしな。

 この時間だとデミアンとアグネスが暇そーにしてるかもしれない。


「アトム、アルアさんとこ行くよー」


          ◇


「おっはよー」

「おはようぬ!」

「あっ、ユーラシアさん!」

「チャーミングなユーラシアさんだよ。どうしたの?」


 アルアさんのパワーカード工房からギルドに転移して来たら、角帽の総合受付ポロックさんが慌てているようだ。

 珍しいな。

 どーしたんだろ?


「大至急の石板クエストがあるらしいんだ。ユーラシアさんが来たらすぐ依頼受付所に寄越してくれとサクラさんが」

「わかった、すぐ行く」

「すぐ行くぬ!」


 ギルド内部へ。

 おっぱいさんがあたし指定にしたい緊急クエストか。

 すげえ楽しいやつじゃないか。

 やっぱ何もないと思った日でも、神様がちゃんとエンターテインメントを用意してくれてるわ。

 エンタメの神様かトラブルの神様、どっちかわからんけど。


「こんにちはー」

「こんにちはぬ!」

「ユーラシアさん、いいところにいらっしゃいました!」


 おっぱいさんも慌ててるな。

 初めて見るわ。

 マジで時間に余裕がないクエストらしい?


「美少女精霊使いに相応しい刺激を与えてくれるって聞いた」

「あんたはトラブル臭を嗅ぎつけてくるな」

「何でダンがいるのよ?」


 大農場『オーランファーム』の跡取り息子にして、ギルドのパパラッチことダンだ。

 いや、トラブル臭嗅ぎつけるのはあんたの方が優秀だろ。

 おっぱいさんが言う。


「ユーラシアさんと連絡が取れないようなら、ダンさんにお願いしようかと考えていたクエストなんです」

「つまりあんたは俺のエンターテインメントの邪魔をしたわけだ」

「え? 何あたしが言いそうなことを言ってるんだよ」


 つまりかなりの高レベルが必要と思われるクエストか。

 早急に連絡の取れる高レベル者となると、確かにギルドに入り浸ってるダンが一番適任だろう。

 パーティーの人数はあまり関係ないらしい?


「どんなクエストなの?」

「実は私もまだ詳しくはチェックできていないんです。『公子を救え:大至急』というクエストで、現地は外国」

「子ウシを救え?」

「公子、な」


 渾身のギャグが躱されてしまった。

 エンタメを求めてたクセに。


「公子ってどんな人を指すんだっけ? 貴族の子弟ってことで合ってる?」

「はい。狭い意味では特に公爵の息子さんを指す場合があります」


 となるとアーベントロート公爵家の三人の息子達が、あたしに最も関係あるなあ。

 うっかり元公爵から跡を継いだオーベルシュタット家アルフォンスさんに息子がいるかは知らん。

 ありそうなのは今後関わりができそうと考えてた、カルテンブルンナー公爵家ウルリヒさんの関係か?

 いや、普通の貴族の子弟にまで範囲を広げたらサッパリわからんな。

 そもそもおっぱいさんがあたしに振りたがってるクエストとはいっても、現地が帝国ともあたしが知ってる人が関わってるとも限らんわけだし。


「適正レベルは五〇以上。しかしそれ以上に、かなりの運とカンが必要になるクエストと思われます」

「だからあたしかもしくはダンなのか」

「おい、どうして運とカンで俺なんだよ」

「ダンは運もカンも良さそうな気がするけどな?」

「へへっ、ユーラシアが言うくらいかよ」


 何でこんなことで嬉しそうなんだかわからん。

 まー実際ダンは裕福な農場の跡取りに生まれるくらいには運がいいし、いつも面白いネタを拾えるところにいるほどにカンもいい。

 大体あたしに弄られるポジションなんだからお察しだわ。

 ダンこそラッキーパパラッチ。


「サクラさんありがとう。ちょうど今日暇だったんだ。楽しそうなクエストもらえて嬉しい」

「あんた暇な時しかギルドに来ねえな」

「だってあんまりギルドに入り浸ってるとパパラッチされるかもしれないし」

「パパラッチといやあ、昨日レイノスで水着ショーやったらしいじゃねえか。新聞で読んだぜ」

「水着ショーじゃないわ。帝国で売る新作水着を着たら、スケベジジイが絵を描きたいって言い出しただけだわ」

「すげえ盛り上がったんだろ?」

「すげえ盛り上がったんだぬ!」


 ヴィルもソワソワウロウロしてたもんな。

 あの水着をおっぱいさんが着たらマジでこぼれそうだわ。

 メッチャ見てみたい気がする。


「まあ水着のことはいいんだが、俺の方の補償はどうしてくれるんだ?」

「補償? 何の?」

「俺からエンターテインメントを奪った補償だぜ」

「そのネタまだ引っ張るのか。じゃあこのクエスト一緒に行かない?」

「おっ、いいのかよ?」

「いいんじゃないの? ほら、サクラさん頷いてるし」

「よろしくお願いいたします」


 ハハッ、ダン喜んでら。

 おっぱいさん、ダンにも請ける資格があると思ってたクエストみたいだし。

 ダンは『精霊の友』だから、うちの子達と行ったって楽しいだろうしな。


「サクラさん、じゃーねー」

「バイバイぬ!」


 おっと、アイテムは処分してからにしないと。

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