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にわか冒険者の破天荒な一年間 ~世界の王にあたしはなる!  作者: 満原こもじ


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第1292話:ペペさん一番のミステリー

「美少女精霊使いユーラシア参上!」

「ユー姉」「姐さん」「ユーラシアさん」


 ペペさんを連れて灰の民の村にやって来た。

 華麗に着地。

 飛行魔法が記憶を抉るからかしらん、サイナスさんはちょっと嫌そうな顔してるけど。


「そちらが?」

「ドーラが誇る大魔道士ペペさんだよ」

「初めまして」

「「「えっ?」」」


 アレクケスハヤテが呆気にとられた顔してる。

 見た目では驚くわな。

 ペペさんは頑張っても一〇歳くらいにしか見えないから。


「こちらが灰の民の族長サイナスさん。そっちがスクロール製作の担当になるアレクケスハヤテだよ」

「ユーラシアから話は聞いています。よろしく」

「こちらこそ」

「サイナスさん、これお肉」

「いつもすまないね」

「ペペさんにも帰る前にあげるよ」

「ユーラシアちゃん、ありがとう!」

「紙と印刷の現場は緑の民の村なんだ。さっそく行こうか」


 JYパークへゴー。


「姐さん、ペペさんのことなんだけど」

「んー?」


 道中の会話だ。

 ペペさんが話題になるのはわかりきってたが。


「何と言ったらいいか……」

「正直ユー姉よりツッコミどころ多い人は初めてだから戸惑ってる」


 ハハッ、ペペさんが困ったような顔しとるがな。

 ギルドだとペペさんの容姿なんか今更だから話題になんないしな。

 おいこらクララ。

 笑う時は声を出せ。


「ペペさんは見かけ詐欺なだけだぞ? 実は(自主規制)歳」

「それはセーフなのかしら?」

「あんた達なら、ペペさんのレベルが尋常でないことは理解できるでしょ?」


 コクコク頷く三人。


「ペペさんは気分が乗ると、ほんの数日で新しいスキル作って来るんだよ。大魔道士の大魔道士たる所以」

「ほんの数日って……あり得ない」

「それほどでも……」


 照れるペペさん。

 魔道の心得のあるアレクにはその意味不明さがわかるのだろう。

 見た目とのギャップがあってなおさらと思うが。

 いや、魔道の心得のないあたしでもペペさんはわけわからんと思うもん。

 存在をありのまま認めるといいよ。


「しかし君達はペペさんの一番のミステリーを知ってはいない」

「「「一番のミステリー?」」」

「ペペさんはメッチャ食べるのだ」

「「「は?」」」

「それほどでも……」


 それほどだわ。

 いや、あたし自身もたくさん食べる方だと思うけど、ペペさんには全然敵わないもん。


「見た目についてはお若いですねで、レベルについてはすごいですねで、魔道については研鑽積んでますねですんじゃう。でも食べる量については不可解極まるわ。物理的にあり得ない量が消えてくんだぞ?」


 クララが頷く。


「ユー姉があり得ないって言うくらいか」

「あとであたしん家でお昼御飯一緒に食べようか。摩訶不思議って言葉の意味を身をもって知るといいよ。お弁当も買っていくつもりだけど、絶対量が足りないから、アトムとダンテに魚獲ってきてもらってるんだ」

「そりゃあいい!」

「楽しみだわ!」


 皆で御飯食べるとおいしいしなー。

 JYパークに着いた、が?


「公衆の面前で言い争う男女がいたのでした。ナレーションふう」

「「ユーラシアさん!」」


 若ことラルフ君と姫ことヒルデちゃんでした。


「あっ、ペペさんもおいででしたか」

「こんにちは」

「ドーラでスキルスクロールを量産しようと思うんだ。ペペさんにも手を貸してもらうつもりで、緑の民の村行くところだったんだよ。で、どーしたの? 痴話ゲンカ?」

「痴話ゲンカではなくてですね……」

「夫婦ゲンカだったかー」


 アハハ。

 で、何だって?

 エルマがドラゴンを倒したことに触発された。

 ラルフ君もドラゴンにチャレンジしたい?

 わからんではないが……。


「後輩のエルマは一人でドラゴンを倒したと聞きました。自分のパーティーは四人です。ドラゴンくらい倒せないはずはないのです!」

「私は……危ないからやめて欲しくて」

「キュンキュンするわー」

「キュンキュンするわあ」


 ヴィル連れてくればよかった。

 『キュンキュンするぬ!』って的確に拾ってくれたろうに。

 でもせっかくギルドにポーラがいたし。


「先輩ドラゴンスレイヤーのペペさんの意見を聞こうじゃないか。どう思う? ラルフ君のパーティーは、ラルフ君が後衛のヒーラーで攻撃魔法も使える、他三人は盾役・風の魔法剣士・射手、レベルはラルフ君が一番高いとすると」


 あ、アレクケスハヤテも興味あるみたいだな。

 やっぱドラゴンは若者にとって憧れなのか?

 ただのちょっと強い魔物だぞ?


「……勝てないことはないと思うわ。でも危ないからやめた方がいいと思う」

「あたしも同意見だな」

「でもエルマは……」

「他人と比べるのはやめよう。エルマは見かけよりずっとヤバい子だぞ? ドラゴン倒すのに必要なスキルを、レベル上がるだけで覚えていくんだもん」


 エルマもまた緑の民だけに、次期緑の民族長の旦那としてラルフ君が焦る気持ちは、ある程度理解できる。


「エルマはパワーカード職人として、ドラゴンスレイヤーになればパワーカード自体が注目されるようになるだろうっていう考えがあったんだよ。そりゃラルフ君だって族長の配偶者としてドラゴンスレイヤーであればってのはわかるよ? でもエルマとラルフ君じゃ、持ってる固有能力が違うじゃん」

「……『威厳』は戦闘向きじゃないってことですか?」

「違う違う。人の上に立つのに『威厳』以上の固有能力はないんだから、レベル上げるのが先だろってこと。極端な話、ラルフ君のレベルが九〇以上になってドラゴンが格下になったら、目瞑ってたって勝てるんだってば。全然急ぐことないよ」

「……」

「ラルフ君はデカダンスに勝ったことある?」

「い、いえ、まだクレイジーパペットまでしか」


 ほう、クレイジーパペットには勝ってるのか。

 『勇者の旋律』を有効に使ってるな。


「同じドラゴン帯の魔物なら、まずデカダンス倒すことを目標にしときなよ。経験値高いし、儲かるよ?」

「……まだ早い、ですか。ペペさんとユーラシアさんがともに同じ意見ならば、自分達はさらに研鑽を積むことにします」

「うんうん。ドラゴンはいきなり突っかかってくることあるから、『煙玉』でいつでも逃げられるようにしとくといいよ」


 ドラゴンがメッチャ儲かる魔物なら話は別だけどな。

 ヒルデちゃんもホッとしてるし、これでよかんべ。


「じゃ、行こうか」


 緑の民の村へ。

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