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第72話 悪魔憑き
悪党B「あなた……『悪魔憑き』ね」
――悪魔憑き。
それは魔法使いの家系の『男』に稀に起こる、
体の一部が『悪魔化』してしまう現象のことである。
悪魔化した部位はいかなる『魔法』も受け付けない。
悪党B「その包帯と……眼帯の下は……さぞ醜いのでしょうね」
首を絞められ為す術のない悪党は負け惜しみの言葉を発する。
ワン「安心しろ。殺しはしない。――意識を失うまで、せいぜい苦しめ」
我は手に力を込めた。
悪党B「ぐっ、がっ……」
悪党が苦しみ……
悪党B「…………」
意識を失った。
ドサッ。
我が手を離すと、悪党は力なく地面に転がる。
冒険者A「あんた! ありがとう、助かった!」
冒険者の一人が我に近づいた。
ワン「…………」
我は刀を拾うと、逃げるようにその場を去る。
悪党B『その包帯と……眼帯の下は……さぞ醜いのでしょうね』
……悪党の言葉が頭から離れなかった。




