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第65話 全てを憎んだ化け物
人間「近寄るな、化け物!」
人間が俺に向かって、石を投げた。
母親「危ない!」
母が俺を庇うように抱きしめた。
ゴツンッ。
人間が投げた石が母の頭に当たった。
ツー、と母の頭から血が流れた。
母親「ごめんね、ごめんね。『普通』に産んであげられなくて、ごめんね」
母が泣きながら俺に謝る。
どうやら、悪いのは石を投げた人間では無く、普通じゃない俺のようだ。
*
母が死んだ。
病気だった。
治療すれば治る病気だった。
でも、化け物を産んだ母を気味悪がって医者は治療をしなかった。
ベルク「憎い」
人間が憎かった。
ベルク「憎い、憎い」
世界が憎かった。
ベルク「憎い、憎い、憎い……」
母を死に至らしめた全てが憎かった。
ベルク「……母は優しい人だった」
化け物さえ産まなければ、真っ当で幸せな人生を歩めただろう。
ベルク「憎い……」
ああ、そうだ。
憎かった。
ベルク「母の元に産まれてきた――」
俺が憎かった。




