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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第59話 残酷な神様

リーダー「まさか、俺が『女』だってことに気付くとは……。さすが、ゼロだね」


 リーダが僕を褒めた。

 けれど、それはお門違いだった。


ゼロ「えっ、女性だったんですか?」


 僕が驚く。

 僕はリーダーが女性だとは気づいていなかった。


リーダー「あれ? じゃあ、なんでシスター服を贈ったのさ?」


 リーダーが不思議そうに尋ねた。


ゼロ「女装癖があるのかな~、って」


 僕が正直に答えた。


リーダー「マジか」


 リーダーは呆れと、驚きが半々といった感じで言った。


ゼロ「…………」


リーダー「…………」


 僕とリーダーの間に、気まずい時間が流れる。


リーダー「もう脱ごうかな」


 リーダーがシスター服を脱ぎだした。


リーダー「よいしょ」


 リーダーが服を着る。

 いつもの青年っぽい格好に戻った。

 ……僕は少し残念な気がした。


ゼロ「どうして、リーダーは……」


 言いかけた言葉を途中で止めた。

 聞いていも良いものかと悩んだからだ。


リーダー「気になるかい? 女の俺が、なぜ男の振りをしているのか」


ゼロ「……はい」


 僕は、素直に頷いた。


リーダー「いいよ。教えてあげる。なぜ、俺が『男』になることを選んだのか」



   *



リーダー「俺は親に捨てられたんだ。魔法使いの家に生まれた女のくせに、魔法が使えなかったから」


リーダー「その出来事はトラウマとなり……俺は女として生きることが出来なくなった」


リーダー「考えてしまうんだ。もし、俺が魔法使いの家に生まれていなければ……、あるいは俺が『男』だったら……。親に捨てられなかったんじゃないかってね」


リーダー「――はい。これでおしまい。ごめんね、辛気臭い話をしちゃって」


 リーダーは話してくれた。

 自身の辛かった過去を。


ゼロ「……酷い話です」


 僕が感想を漏らした。


ゼロ「リーダーは何も悪くないのに。ただ、魔法が使えないだけで、そんな……!」


 怒りが湧いた。


リーダー「怒ってくれてありがとう。でも、もういいんだ。それは捨てた過去だからさ。……まあ、実際は未練たらたらだったわけだけど」


 リーダーが自虐的に言った。


リーダー「俺はまだ諦めきれてなかったらしい。かつて、俺を捨てた両親に語った『ギルドの僧侶』になるという夢を」


 リーダーの夢……。

 もし、リーダーが魔力を持って生まれていれば……

 きっと、その夢は叶って……

 親に捨てられることも無かったのだろう。


ゼロ(世界は理不尽だ)


 リーダーを捨てた親が悪いのは当然として、この世界そのものに不条理さを感じた。

 産まれた際に、たった一つ欠けているものがあっただけで、人生が狂うなんて……


ゼロ(この世界を創った神様はきっと……)


 残酷だったに違いない。

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