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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第49話 見つけた『弱み』

ツー「ここ最近、リーダーの様子がおかしいわ」


 リーダー以外の全員が揃うと、ツーは話を切り出した。


ワン「うむ。確かに、心ここにあらずといった感じであったな」


 ツーの言葉に、ワンが同意した。


スリー「そうか? 前からあんな感じじゃね? てか、俺としては人殺しの任務が減った方が問題なんだが?」


 スリーは、リーダーのことよりも、自身の現在の待遇の方に文句を言った。


ゼロ「まあ、まあ……。その問題を解決するためにも、まずはリーダーに元気になってもらわないとです」


 僕は、スリーをなだめながら言った。


スリー「ちっ、仕方ねーな」


 スリーは、渋々納得した。


ツー「よーし、全員が賛同してくれたところで、早速、作戦会議よ。リーダーがおかしくなった原因に心当たりがある人はいるかしら?」


 し~ん。


 しばしの沈黙。

 全員が過去の記憶を遡る。


ワン「ギルドとの共同戦線……。それが終わった辺りでは無かったか?」


 最初に口を開いたのはワンだった。


ツー「言われてみれば、そんな気が……てか、絶対そうだわ!」


 ツーが、ポンと手を叩いた。


スリー「なんだ。リーダーも人を殺せなかったことを気にしてたのかよ。じゃあ、前みたいに人殺しの任務を増やして解決じゃねーか」


 スリーは、ここぞとばかりに言った。


ゼロ(……本当にそうだろうか?)


 実を言うと、僕には一つ心当たりがあった。

 けれど、それを話して良いものか……


ワン「ふむ? ゼロよ……何か話したいことがありそうだな?」


 ワンが僕に言った。

 どうやら、顔に出てしまっていたらしい。


ゼロ「実はその……心当たりはあるんですが……」


 僕は気まずそうに話していく。


ゼロ「リーダーの個人的なお話になってしまうので、話しても良いものかと思いまして……」


ワン「なるほど。リーダーにも知られたくないことの一つや二つはあるだろう。それを我らが知れば、よりリーダーを追い詰めてしまうかもしれん」


 ワンが、僕の言葉に理解を示した。


スリー「えー、別にいいじゃん。むしろ、弱みを握って……」


ツー「……ワン。今すぐ、スリーをこの部屋から追い出して」


ワン「了解した」


スリー「冗談! 冗談だから!」


 スリーが、必死に弁明した。


ツー「次は無いわよ」


スリー「分かったよ。もう言わない」


 ツーに怒られ、スリーは真剣に会議に参加することを誓った。

 いつものように、ツーにフライパンで殴られなかっただけ、運が良い。

 今は、リーダーを元に戻す……元気づけるのが最優先ということだろう。


スリー「でも、実際問題。他に手がかりはないんだし、ゼロの話を聞くしかないんじゃねーの? 知られたくない秘密だとしても、ゼロは既に気付いてるみたいだし、俺たちも黙ってればいいだけの話だろ?」


ワン「それはそうではあるが……」


 ワンが煮え切らない態度を取る。


スリー「なんだ、ワン。お前は、秘密次第でリーダーに接する態度を変えちまうのか?」


ワン「……!! 馬鹿な! どんな秘密があろうと『我』がリーダーへの態度を変えるわけがない。絶対にだ」


 ワンが大声で力強く言った。


スリー「お、おう」


 急な大声にスリーが少し委縮した。


ツー「ワン……」


 ツーが心配そうに、ワンの包帯まみれの手を握った。


ゼロ(態度を変える……。もしかして、過去に嫌な思いを?)


 包帯で隠した両手と、眼帯で隠した右目。


ワン(回想)『わ、我の顔に異常は無いか……?』


 傷が癒えてなかったときのあの慌てよう……


ゼロ(……”そういうこと”なのか?)


 辿り着いた「答え」に口元が緩む。


ゼロ(やっと『弱み』を見つけた)


 手を後ろに回して、”大人からもらった”ナイフを弄ぶ。


ゼロ(”マーキング”するなら眼帯にしようかと思っていたが……それは”無し”だ)


 ようやく、『ワン』を殺す算段がついた。


ゼロ(これで……)


 ――『全員』殺せる。

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