第42話 お父さんを殺した犯人
離れない。
ツー『ワン……』
頭から離れない。
昨日のツーの”あの”顔がどうしても。
頭にこびりついてしまって……
スリー「なあ、ツー」
気が付くと、ツーに声を掛けていた。
ツー「どうしたの?」
ツーが不思議そうな顔をした。
スリー「あっ、いや。その……」
自分から声を掛けたくせに、言葉が出てこない。
スリー「……昨日の”あれ”は、やり過ぎじゃないか?」
ツー「”あれ”って言うと……」
スリー「ほら、リーダーとワンのこと、フライパンで殴ってただろ? さすがに可哀想かな~、って」
逃げた。
彼女の本心を知る勇気が無くて、別のことを聞く。
ツー「それは……」
ツーが暗い顔をした。
ツー「今夜……。あなたの部屋に行くわ」
スリー「えっ?」
ツー「ここで話すことじゃないから」
そう言って、ツーは去って行ってしまった。
スリー「……部屋で待つか」
俺は自分の部屋に向かった。
*
夜。
『コンコン』
ドアを叩く音がする。
スリー「入っていいぞ」
ギィー、とドアが開く
リーダー「やあ、スリー。今日は部屋に引きこもってたみたいだけど、どうかしたのかい?」
入ってきたのはリーダーだった。
スリー「……帰れ」
リーダー「なんで!?」
バンッ。
リーダーを無理矢理追い出した。
紛らわしい奴め。
『コンコン』
再びドアを叩く音がした。
ツー「入っていい?」
今度は、ツーだった。
スリー「ああ、いいぞ」
ツー「お邪魔します」
扉を開けてツーが部屋に入って来た。
ツー「よいしょっ」
ツーは俺のベッドに腰掛けた。
ツー「ほら、あなたも座って」
パンパン。
ツーがベッドを叩いて俺を誘う。
スリー「俺のベッドなんだけどな……」
我がもの顔でベッドを占拠した、ツーの隣に座る。
『ギュッ』
ツーが俺の手を握る。
『ビチャッ』
手に汗をかいていた。
冷や汗が止まらない。
俺が?
それともツーが?
ツー「私ね……」
ツーが口を開く。
顔色が悪い。
ツー「……お父さんを殺したの」




