298/323
第39話 人を救う素晴らしさ
リーダー「そんな驚かないでよ。人々を傷つけ、苦しめる『悪』を殺すのは当然のことだろ?」
悪を殺す。
青年の考えが、それで一貫していることは分かった。
だからこそ、余計に分からなくなった。
スリー「でも、子供の『俺』は生かした。……なぜだ?」
人殺しの俺は、青年の定義において『悪』ではないのか?
リーダー「子供は自分で生き方を選べない。悪いのは子供を悪に染めた『悪い大人』だ。だから、子供は殺さない」
スリー「違う!」
俺は、青年の言葉を否定した。
スリー「俺は……自分の意思で『人殺し』になることを選んだんだ! 大人に染められたわけじゃない!」
あの大人は俺をていのいい道具にするつもりだった。
でも、俺は抵抗して殺した。
俺は自分で選択したんだ――人殺しになることを。
リーダー「そうか、分かったよ。今は、それでいい。でも……」
青年は、俺を見て笑う。
リーダー「俺が必ず君に……『人を救う素晴らしさ』を教えて見せるよ」




