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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第36話 人間になった日

 俺は奴隷だった。

 主人の命令をこなし、上手くできなきゃ殴られる。


スリー「ごめんなさい。ごめんなさい」


 それは教育だった。

 奴隷が逆らうことが無いように体に教え込んでいた。


 『カラン』


 何かが落ちる音がした。

 俺は、『それ』を拾った。


スリー「これは……」


 それは――『ナイフ』だった。


スリー「…………」


 俺は、ナイフをバレないように、隠し持つと……自分の部屋に戻った。



   *



主人「ぎゃー」


 俺にナイフで刺された主人が悲鳴を上げた。


スリー「……っ」


 『ズブズブ』


 俺は、さらにナイフを深く突き刺した。


主人「…………」


 俺を苦しめ続けた主人は物言わぬ死体となった。


スリー「はあ、はあ」


 息を切らしながら、真っ赤に染まった手を確認する。

 ――突き刺した感触が。

 ――血の生暖かさが。


スリー「あ、あ……」


 ――俺に『生』を実感させる。


スリー「あははは!」


 俺は笑う。


スリー「俺は……誰の物でもない」


 ナイフを強く握りしめた。

 このナイフが俺を、ただの奴隷どうぐから……


スリー「俺は『俺』なんだ!」


 人殺し(にんげん)にしてくれた。

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