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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第35話 卒業

犯罪者「うっ」


 一人。


犯罪者「がはっ」


 二人。


 犯罪者たちを気絶させていく。


スリー「…………」


 俺は自分の得物であるナイフに目を落とした。

 一切、血のついてない綺麗なナイフを。


スリー(心が満たされないのは、相手を殺してないから?)


 このままじゃ、駄目だ。

 俺が『俺』で、いられなくなる。


犯罪者「くっ」


 三人目が転んだ。


犯罪者「た、頼む……。命だけは……」


 命乞いをしてきた。


スリー「お前は、今まで命乞いをしてきた人間を見逃してきたのか? ……違うよな、『人殺し』」


 俺は、ナイフを掲げる。


犯罪者「ひ、ひぃー!」


 殺せ。殺せ。殺せ。殺せ。


 心の声が目の前の人間を『殺せ』と言っている。


スリー(ああ、そうだ。殺さなきゃ)


 俺の自由の為に。

 俺が俺で居続けるために。


 『頑張ってるわね、スリー』


スリー「――っ」


 ガンッ。


犯罪者「うっ」


 ナイフの柄で殴られた犯罪者が気絶した。


スリー「ちくしょう!」


 愚痴をこぼす。


スリー(……殺せなかった)


 『気をつけてね』


 ツーの言葉が……


 『あなたは、もう私の子供じゃない……卒業だよ』


 笑顔が……


 『だって、あなたはわたしを知って――大人になったんだもん』

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