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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第32話 対立

リーダー「ギルドは計りかねているんだ。悪を殺す俺たちが、果たして『正義』なのか『悪』なのかをね」


ゼロ「悪を殺すのが駄目だと?」


リーダー「いや、そうは言ってない。ギルドの冒険者だって、ときには人を殺す依頼を受けることだってある。……問題なのは『優先度』。人々を守るために悪を殺しているのか。あるいは、人を殺したいから悪を殺しているのか」


スリー「へっ、そんなの後者に決まって――」


リーダー「うん。当然、前者だ。人々を守るのが最優先事項。そのために、悪を殺している」


 スリーの意見を無視して、リーダーが言い切った。


リーダー「みんなは、どうだい?」


ツー「リーダーと同じよ」


ワン「我もだ」


 二人は、リーダーに同意した。


リーダー「ゼロは……どうだい?」


 リーダーが、僕に尋ねた。


ゼロ「僕は別に……。どちらでも……」


リーダー「遠慮しなくていい。君の本心を知りたい」


 リーダーは、じっと僕を見つめた。


ゼロ「……善悪に興味はありません。僕は、ただの『人殺し』です」


ツー「ゼロ……」


 僕の母親を名乗った少女は、悲しそうな顔をした。

 ズキリ、と胸が痛くなった。


スリー「ふふ、当然、俺もゼロと同意見だ。俺は――俺たちは人殺しだ。それが大前提だ」


 僕とスリー。

 リーダーとワンとツー。


 二対三で意見が対立した。


リーダー「……俺たちの組織がギルドに認められれば、より表立って行動できるようになる。そうなれば、組織への志願者も現れ、より大きな組織に生まれ変わることができる」


 リーダーが、今回、悪を殺さないことで得られるメリットを提示した。


『ゆくゆくは、賛同者を増やし、もっと大きな組織にしたい』


 過去にリーダーが言っていたことだ。


ゼロ(けれど、僕は……)


 これ以上、組織のメンバーを増やす必要は無いと思っていた。

 実際、僕が過去にいた暗殺組織は、十人にも満たない小さな組織だった。


ゼロ(だからこそ、暗殺組織の子供たちは、みんな兄弟のようなもので……)


 ――お前は、その『みんな』を裏切って殺したんだろ。


ゼロ「うっ」


 死んだ『みんな』の幻聴が、僕を責め立てた。

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