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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第24話 大切なこと

リーダー「…………」


 ザクッ。


スリー「…………」


 ザクッ。


ゼロ「…………」


 ザクッ。


 僕たちは、無言でワンが戦闘不能にした犯罪者たちに、ナイフを突き立て、トドメを刺していく。


ゼロ「あのー……。これ結局、僕たちが殺しちゃってるんですけど、いいんですか?」


 悲しそう顔をしながら、僕たちの作業を見守っていたワンがいたたまれなくなった、僕が尋ねた。


ワン「……構わん。所詮は、我以外に殺される雑魚……我の好敵手ライバル足りえない。だから、いいのだ……」


 どんどん、声のトーンが下がっていく。


ゼロ(ううっ……。全然、良さそうじゃない……)


 ザクッ。


 申し訳ないと思いつつ、僕は引き続き、ナイフを突き立てていく。


スリー「ああーー! なんで、俺たちがワンの後始末をしないと、いけねーんだよ!」


 単調な作業に耐え切れなくなった、スリーがキレながら叫んだ。


ゼロ「あれ? スリーは、人を殺すの好きって言っませんでしたか? 『ナイフを突き刺すのが快感』だと……」


スリー「反抗してこない人間を刺しても、面白くねーだろうが! こんなんで、満足できんなら、養豚所の屠殺係に転職してるわ!」


 どうやら、単純に人を殺せれば良いというわけではなかったらしい。


リーダー「まあ、まあ。そこは考え方次第さ。コイツらを殺すことで、コイツらに殺されるはずだった人たちを間接的に救えている――そう思うと、やる気が出てくるだろ?」


スリー「いや、まったく」


ゼロ「見ず知らずの他人が助かろうと、どうでもいいですしね」


 残念ながら、リーダーの言葉は僕たちには刺さらなかった。


リーダー「あれ~?」


 リーダーが、首を傾げる。

 僕らに共感してもらえなかったことを不思議がっているようだ。


ツー「スリーは、いつものこととして……ゼロまで……」


 ツーが、悲しそうな顔をした。


リーダー「う~ん。俺たちは悪を裁く『悪』ではあるけど。もう少し、正義感を持って欲しいかな~」


スリー「はっ」


 スリーは、鼻で笑った。


スリー「意識の無い人間にトドメを刺す行為を正義って言うんなら、んなつまんねーもんいらねーよ」


リーダー「いや……、つまらないとか、そういう問題じゃなくて……。今後の被害を減らすために……」


 リーダーは、正義の重要性を説く。


スリー「んなもん知るか!」


 スリーは納得せず、険悪なムードに……


ワン「すまない。我のせいで。……あとは我自身の手で後始末をつけよう」


 スチャ。


 ワンが刀を抜いた。

 すると……


 ドサッ、という音ともに倒れていた犯罪者たちの首が飛んだ。


ワン「…………」


 その表情は、やはり悲しそうだった。


リーダー「ごめんね、ワン。……でも、戦力的にワンには、いて欲しかったんだ」


ワン「気にするな。……我のくだらない信条より、お前たちの身の安全の方が大事だ。だから、次も遠慮せずに我を呼ぶがいい」


 どうやら、ワンは僕らのためなら、『不殺』の信条を破ることも、いとわないらしい。


ゼロ(僕も見習わないとな)


 自分の感情よりも、仲間を優先する。

 それは、とても大切なことだった。

 ……僕が、かつてのような『裏切り』をしてしまわないために。

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