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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第17話 悪寒

スリー「ふぁ~、よく寝た」


 ずっと、眠っていたスリーが目を覚ました。


『グ~』


 スリーのお腹が鳴った。


スリー「あ~、腹減った。ご飯は?」


?「えっと、……もう食べちゃいました」


 既に、夕食の時間は過ぎてしまっていた。


スリー「マジかよ!? 起こしてくれよ!」


 スリーが、文句を言った。


リーダー「いや~、気持ち良く眠っていたから起こすの悪いと思ってさ~」


スリー「くそ~、……そういえば、俺、なんで眠ってたんだっけ?」


 スリーは、頭を傾げた。


スリー「あっ、思い出した。ワンの自己紹介が長かったせいだ」


 ポンと、拳で手を叩きながらスリーが言った。


スリー「え~と、残りの自己紹介は……」


リーダー「俺たちの自己紹介は既に終わったよ。……あっ、スリーの自己紹介は俺の方でしちゃったけど、良かったかな?」


スリー「あ~、全然オッケー。むしろ、手間が省けて助かった」


 リーダーに返事をし終わると、スリーは僕を見た。


スリー「こいつの自己紹介は?」


ワン「まだだ。お主が目覚めるのを待っていた」


 皿洗いを終え、戻ってきたワンが言った。


ツー「はい、スリー。夕食の残りよ」


スリー「おっ! サンキュー!」


 ガツガツと、スリーがご飯を口に運ぶ。


?「でも、意外ですね。女の子のツーはともかく、ワンまで家事が出来るとは」


リーダー「まあ、ツーをここまで育てたのはワンだからね」


?「ワンが、ツーをですか?」


 僕は、驚いた。


リーダー「うん。俺と出会う前の話なんだけど……。ツーの親――ワンの友達は病気でね。それで、ワンが、ツーたち親子の面倒をみてあげていたんだ」


?「そうだったんですね。……でも、その話、僕にしちゃって良かったんですか?」


リーダー「ん? 別に話すな、とは言われてないけど……」


?「いえ、先程の自己紹介で、その話が出てこなかったので。何か話したくない理由があるのかと」


リーダー「ああ、それは単純に話が、そこまで進まなかっただけだよ。その友達との出会いの話で熱くなっちゃってたからね」


?「ああ、あの好敵手ともって人が、ツーの親だったんですね」


 だとしたら、その好敵手ともって人は今、どこで何をしているのだろうか?


スリー「ふ~、食った、食った」


 スリーが、ご飯を食べ終わった。


スリー「悪かったな。自己紹介しちゃって、いいぜ」


?「あっ、はい」


 僕が、自己紹介の内容を考える。


?「え~と……。大人たちに、暗殺技術を叩きこまれて、言われるがままに人を殺してきました」


 これまでのことを話す。


?「そして、そんな彼らを裏切ってしまって……、僕も死のうと思いました」


 本来、僕は、あそこで死ぬはずだった。


?「でも、リーダーに救われて、ここに来ました。……すみません。リーダーが話してくれた内容と一緒でしたね」


 ここに来たとき、リーダーは僕を連れてくるまでの経緯を説明してくれていた。

 僕が話した自己紹介は、その焼き直しになってしまった。


ツー「うう、可哀そうに……。お母さんが、ついているからね」


 同情したツーが、僕に抱きついた。


 ――ブルッ。


?(……!)


 突然の悪寒に、僕が振り返る。


スリー「…………」


 スリーは、殺気のこもった冷たい目で僕を見ていた。

 ……なんで?

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