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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第12話 殺人鬼と不殺者

少年「理解できね~」


 少年が、僕を見ながら言った。


?「暗殺は人を確実に殺すことが目的――だから、無用な戦闘は避けるのが最善なんです」


少年「それはどうでもいいんだよ。俺はそこの馬鹿みたいに戦闘狂じゃないからな」


 どうやら、先程の男性とは別のところが引っかかっているらしい。


ワン(男性)「ふむ。言われているぞ、リーダー」


リーダー(青年)「俺じゃなくて、ワンのことだと思うけど……」


ワン(男性)「ははっ、我の訳がなかろう。なぜなら、我は馬鹿ではないからな!」


 男性が堂々と言い切った。


少年「俺が気に食わないのは、お前がナイフを投げたことだ」


 少年は、男性を無視して話を進める。


少年「人間の体にナイフを突き刺した際の――あの感触と、噴き出した血の温かさ。あれは、直接ナイフを握って殺さないと味わえない快感だ!」


 少年が恍惚とした表情で語る。


リーダー(青年)「うわ~」


ワン(男性)「理解できん」


少女「ふふ、可愛い」


 その場にいた全員がドン引きし……。

 あれ? 今、一人だけ反応が、おかしくなかったか?

 

少年「なんで分かんねーんだよ! お前らも同じ人殺しだろうが!」


 少年は、不服そうに言った。


?(う~ん。さっきのは気のせいだったのかな?)


 僕は、頭を悩ませる。


リーダー(青年)「悪人は殺すけど……。殺し自体を楽しんでるわけじゃないし……」


ワン(男性)「我の信条は『不殺』だ。殺しはせん」


少年「クソが!」


 二人の回答に、少年がイラつく。


少女「私は回復担当で、そもそも戦えないわ。……ごめんね」


少年「ツーは、……別にいいさ」


 回復担当が一人に、戦闘担当は僕含めて四人か。

 僕は、現在の戦力を把握しようと試みるが……


?(実際の戦闘を見てからじゃないと、判断できないよね)


 すぐに諦めた。

 今は、まだ無理だ。


?(……でも、意外だ)


 僕は、男性が腰につけた刀に目を向けた。


?(あんな立派な刀があるのに、『不殺』だなんて)


 人は見かけ……いや、得物によらないというべきか。


ワン(男性)「むっ? この刀が気になるのか? いいだろう……、教えてやる。あれは我が……」


?「あっ、別にいいです」


 話が長くなりそうだから、遠慮した。


ワン(男性)「そうか……」


 男性は、悲しそうな顔をした。

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