第9話 青年の仲間たち
青年「さあ、着いたよ。ここが俺たちのアジトだ」
男性「ん? 子供?」
少女「私と『スリー』と同い年くらいかしら?」
少年「ふ~ん。……もしかして、新入りか!!」
青年に連れられてアジトに入った僕を出迎えたのは、青年と同い年くらいの男性と……僕と同じ子供(二人)だった。
青年「ああ、そうだよ。今日から俺たちの仲間になる……」
少女「ちょっと待った」
少女が制止をかけた。
少女「リーダー。その手、どうしたの?」
少女が青年のグルグル巻きになった手を見ながら言った。
リーダー(青年)「ああ、これか~。この子に切り落とされちゃってさ~」
青年が笑いながら言った。
少女「馬鹿じゃないの!? 早く見せなさい!」
少女が慌てて青年に駆け寄った。
男性「ほう……。リーダーに勝つとは、子供ながらにやるではないか」
少年「ひゃははは。これは面白い奴が入ってきたな!」
少女とは対照的に男性と少年は、青年を心配する素振りは見せず、むしろ、その指を奪った僕の方に注目した。
少女「指が全部なくなってるじゃない!? 切り落とされた指は、どこやったの!?」
リーダー(青年)「えっ、置いてきたけど……」
少女「馬鹿!! ちゃんと、持って帰って来なさいよ! 一体、どうしたら……」
青年の言葉に、少女が頭を抱えた。
?「あっ、指だったらここに」
僕が切り落としてしまった青年の指を取り出す。
リーダー(青年)「持ってきてたの!?」
少女「アンタ、ナイスよ」
バシッ。
少女が大慌てで、僕の手から青年の指を奪い取った。
少女「『癒しよ!!!!』」
その言葉と共に、切り落とされた指が青年の手にくっついた。
リーダー(青年)「おおーー!! くっついた!?」
青年が驚きながら、くっついた指を動かす。
リーダー(青年)「凄いや。傷を治せるのは知ってたけど。まさか、切り落とされた指までくっつけられるなんて!」
少女「……はあ~。ほんと、指を持ってきてくれたソイツに感謝しなさいよ」
リーダー(青年)「いや~、本当に助かったよ。ありがとう」
青年がお礼を言いながら、僕の手を握る。
そして、そのまま上下にブンブンと動かした。
?「えっ、あ、うん。どういたしまして?」
僕が戸惑いながら言った。
男性「指を切り落としたのは、その子供ではなかったのか?」
リーダー(青年)「そうだよ」
少年「あはは、とんだマッチポンプだ!」
男性と青年のやりとりを聞いて、少年が腹を抱えて笑う。
少女「そういえば、そうだったわね……。よくも、リーダーの指を! 許さないわ!」
怒った少女が僕を睨んだ。
それを見て、僕は……
?「本当に申し訳ございませんでした!!」
全力で謝った。




